鳴り物入り

 岬裕明って者だ。

 駄目作品の特徴?

 あー。

 主人公の成長にスポットを当てる。

 どうでもいいんだけど。

 てか、成長?

 5秒でやれ。

 で、とっとと目の前の敵倒せ。

 とろいんだよ。

 成長って。


 +


 はあ。

 岬くんは、いいこと言うなあ。

 成長って「慎重になる」だけなんだよね。リアルでは。

 あー。

 ふーん。

 あの変な幽霊来なくなった。

 どうするかな。

 あー。

 織鶴は才能あるなあ。

 他の連中どうしようもないのか。

 あーあ。


 +


 ふーん?

 あー。一般人は逆かな。

「大胆になる」のが成長かな。

 困るな。

 あー。

 常にフラットに。

 これがボクの信条なんだけど。

 ふーん。


 +


 ペンはサメより強し?

 観てみるか。

 …………。

 こりゃひでえ。

 もう5まであるのか。

 これが?

 ええ?

 観るが怖い。

 2までは観たけど。

 えーと。

 一応5まで買うか。

 殺人玉ねぎの逆襲?

 これも同じ会社なのか。

 まあ、いいや。

 金ならあるんだ。


 +


 ボクは後悔という感情を知った。

 あー。

 これな。

 完結するんだろうな? 6で。

 あー。

 懐かしいな。

 作品の続きが気になるって何年ぶりだ。

 漫画を見限って、もう何年だろう。

 映画か。

 おいこら、岬。

 こんな映画で儲けてるのか。


 +


 DVDを折原家にプレゼントした。

 姉の嫁ぎ先という意味だ。

「何て物をプレゼントしてくれるの!」

 泣かれた。

 織鶴だけは、げらげらげらげら笑っていたそうだ。


 +


 あー。本格的にどうでも良くなった。

 小説か。

 サメ映画には勝てないよ。

 サメ映画が全てのエンタメを終わらせた。

 どうしようもない。

 サメ映画を意識した小説か。

 ボクには無理だ。

 姪っ子から変な電話が来た。

 許可をくれって。

 はあ。

 900MAXハーレム戦記を実際に書きたい?

 はあ。

 アイツが小説家目指すのか。

 うーん。

 女の子がなあ。

 解説しよう。

 900MAXハーレム戦記は、ボクが「浜崎まこぴーは幽霊が視える」という小説で出した作中作だ。

 口の悪い香城さんって女の子が幽霊だったってオチなんだけど。

 皆、ネット見ないと分からないらしい。鈍いな。


 +


 あー。

 幸せとは何だろうか。

 停止。

 何もかもそこで止まること。

 これ以上、努力しなくて良くなること。

 あーあ。救えない。

 ボクは死後の世界を信じている。

 だけど、死後の安楽は信じていない。

 と言うか、要らない。

 神など信用出来ない。

 安楽か。

 これな。

 約束の地って意味だ。

 民衆を騙すためにある。

 楽園願望。


 +


「お前が年を取ってないだけなのよ」

 姉ちゃん。

「子育てすれば約束の地に行きたくなるわ」

 そんなものか。

 …………。

 ボクは原稿を没にした。


 +


 うーん。

 大先生になりたいか。

 教職って、きつそう。

 ボクはパス。

 稼ぐだけ稼いで隠居。

 結婚か。

 あー。

 本命の女の子が死んじゃった。

 本当に素敵な女の子だったんだけど。

 王子様系。

 アレくらいなら友達になれそうだった。

 あーあ。

 あのワクチン、毒あったのかよ。

 最悪だ。

 九條さんも何年生きられるんだ。

 あの子に手を出すなんてないな。

 あーあ。


 +


 先生が簡単な仕事に見えるか。

 はあ?

 こんな悪ガキに囲まれて?

 はあ。

 楽しそう?

 何を言っているのか分からない。

 部活の顧問とかも、やらされるのに?

 はあ。

 あー。

 お前が、どういうガキだったか分かった気がする。

 先生は「お兄ちゃん」だったんだろう。

 そうかいそうかい。

 小学校に戻れば、自分が「1番」になれると思ってるんだな。

 あー。

 渋谷か。大空寺か。木村か。

 アイツらはアイツらで尊敬する。でも、どうしような。

 渋谷、行方不明なんだよな。


 +


 エロゲか。

 作る側になるのは勘弁だな。

 てか、ライバル多過ぎる。

 同人エロゲ。

 採算取れてるのかな。数千円で。

 あー。

 ボクは御免だ。

 いくら才能があっても無理だ。

 活字でいい。

 あー。

 うーん。

 どうしような。

 仕事する気なんか、ねえんだけど。

 馬鹿馬鹿しい。

 うーん。

 はあ。

 何なんだかな。

 はあ。

 名作か。

 別に。

 あー。

 えくれあがそこそこ売れて、中2冊は今イチで。

 創作論ノートと恋愛論ノートは滅茶苦茶売れた。

 これでいいや。

 あーあ。

 うん。

 どうしよう。

 金か。

 あーあ。

 別になあ。

 好きな女の子は死んじゃったし。

 生きてても。


 +


 浮世絵神楽か。

 ボクを女にすると、あんな感じなんだな。

 マルケスか。

 惜しいキャラを失くした。


 +


 あー。

 映画を観ていて思う。

 モンスターが襲来しないと駄目だな。エンタメは。

 人間は「話が通じる」んだよ。

 モンスターでないと駄目だ。

 つまり小説は3流の娯楽なんだ。


 +


 かと言って漫画でモンスターを描くのは駄目だ。

 はあ。

 じゃあ、どうすりゃいいんだ。

 答えは出ない。

 モンスターか。

《悪魔を出せばいいのです。お前の姪っ子はそうしてます》

 悪魔?

 ハーレムに悪魔が何の関係が。

《お前の姪っ子の方が才能ありそう。お前は軍務に戻りなさい》

 ふーん。

 原さんを頼るのかな。

 才能か。

 あー。

 タレントね。

 興味ない。

 あんな、つまらない番組作りに協力しろ?

 男の人生を舐めてるのか。


 +


 そうなんだよな。

 エンタメって「猛毒」だ。

 うーん。

 漫画のない世界ってどんなだろう。

 怖いな。実験するのが。

 うーん。

 あー。

 はあ。

 想像もつかん。

 漫画を読まない世界?

 はあ。

 えー。

 何なんだろう。

 日曜の教会とか?

 はあ。

 過去に回帰するんかい。

 あー。

 ないような。

 うーん。

 売れてるのかな。漫画。

 こんな代物が?

 はあ。

 まったく。

 これのどこが。

 焼き直しやん。

 はあ。

 あー。

 もしかしてアレを知らないのか。

 どうでもいい。

 少なくともボクはプロだ。

 こんな駄作にお金を落としたら恥だ。

 あーあ。

 うん。

 まったくなあ。

 何なんだか。

 うーん。

 いやー。

 これ?

 研究する価値ない。

 精神世界だよ。これ。

 金に汲々としてないから。

 ポエム。

 台詞全てがポエム。

 この世は金の奪い合いなのに。

 世の中のことを知らない。

 地獄に堕ちてくれ。この作者。

 恋愛なんかやってる場合か。

 就職しろよ。

 あーあ。


 +


 うーん。

 えーと。

 そうだね。

 つまらない作品は漫画も小説も含めて「ポエム」の一言で一蹴出来るね。

 ふぅ。

 あー。

 あのさ。

 どうやって稼ぐの。

 あーあ。

 それしか。

 あー。

 ボク、もういいお客さんではないんだろうな。

 粗探しばかりしてる。

 学生かい。

 親、出張し過ぎ。

 社会人かい。

 お前なんかが出世出来るか。

 本当どうしようもないな。

 どっちに転んでも。

 あーあ。

 まったく。

 どうすればいいんだか。

 売れるのか。これが。

 あー。

 ふーん。

 人民にはポエムを読ませておけば充分なのか。

 あーあ。

 ボクは飼育員だったのか。

 やりがいないわけだよ。

 あー。

 動物ごときに、たまのごちそうとか要らないかな。

 いつもの魚や草でいいのかな。

 あーあ。

 別に。

 コストがかからないなら、それでいいかな。

 絵が得意な奴のポエム集。

 民衆の娯楽は、これでいいんだろう?

 あー。

 まあ、いいや。儲かったし。

 どうしような。

 あーあ。

 うーん。

 まったく。

 やることがない。

 どうしよう。

 あーあ。

 くだらない。

 あー。

 弟子を取る?

 ボク程度より格下でいいの?

 志が低い。

 そんな奴に何を教えても無駄だ。


 +


 うーん。

 人狼ゲームがウケたんだけど。

 アレ、実際にやっている奴いるのかな。

 はー。

 あー。

 人狼ゲームをリアルで書く?

 あー。

 いや。

 人狼は狩りしないと思う。

 5人単位の村なんてないもん。

 炙り出されるよ。

 うーん。

【忍者之村】が未消化だったな。

 あー。

 あれか。

 いや、独断でって。

 うーん。

 人狼を見分ける方法か。

 リスキー過ぎるんだ。

 積極的に人狼を探す?

 ソイツが忍者だと分かる。

 狩人が守ってくれればいいけど。

 投票される可能性もあるしな。

 あー。

 どうせウケない。人狼ゲームなんて。

 どうしような。

 あー。

 懐古か。


 +


 あー。

 人狼ゲームの必勝法か。

 はあ。

 うーん。

 知らんわ。

 何でそうなる。

 今更かよ。

 はあ。

 あー。

 うーん。

 あー。

 ないよ。

 必勝法がないから「ゲーム」なんだ。

 人生も同じ。

 馬鹿はサイコロの法則性を探そうとする。

 あるわけねーだろ。

 グラ賽?

 5回に1回くらいは別の目が出そうなんだけど。

 たかが鉛とか。


 +


 いいか。

 人間の心は「サイコロ」だ。

 だから、恋愛に必勝法はないんだ。


 +


 いいかい。

 人間の心がサイコロだと分かっていない。

 これは「無様」なんだ。

 馬鹿にも程がある。

 好感度大幅マイナス。

 上がることはない。

 つまり。

 ドラマを真に受けるなってことだ。

 友情の場合も同じ。

 相手がランダムに動くってことを分かっていない奴。

 どうしようもないんだ。


 +


 いいか。

 勝つとは「ピンハネする」ということなんだ。

 労働するな。

 派遣会社を作れ。

 労働者は使い捨てにしろ。

 こうなる。

 あー。まあ。

 この世の勝ち負けなんかどうでもいいよ。

 こう教えるのが宗教である。


 +


 あー。

 宗教か。

 宗教なら「悪」にしてもいいかな?

 うーん。

 難しい。

 ふむ。

 あー。

 姪っ子は何を書いているんだろう。謎だ。


 +


 あー。そうだね。

 ヒッピーが増えたら困るのはボクか。

 そうだね。

 漫画のない世界では酒と麻薬だろうな。

 結論は出た。

 ふうん。

 逆に言えば、漫画ってそんなにコスパのいいドラッグなのか。

 ふーん。

 あー。

 どうしような。

 ボクはなー。人民を賢くしたいんだけど。

 頭脳キャラって敵なんだよな。困ったことに。

 あー。

 んー。

 どうしよう。

 ボクって悪かな。

 あー。

 悪で何が悪いと言うか。

 お前は善なの?

 そう。良かったね。

 ガキ。

 うん。

 ボクに言わせれば、これで終わる。

 この世に善なんてねーよ。

 あー。

 どうしような。

 ふーん。

 はあ。

 あー。

 うん。

 あー。

 どうしよう。

 虚しい。

 何なんだ。

 あーあ。

 ふーん。

 あーあ。

 意味分からん。

 困るよ。

 ボクのOKもらえれば、人生勝ちだと思ってやがる。

 何だ、コイツら。

 ボクには師匠なんか、いなかったよ。

 自力で這い上がったよ。

 お前らにもそうしろって言ってるだけなのに。

 何なんだろうな。

 あー。鬱陶しい。

 はあ。

 あのさ。

 金が欲しいだけだろ?

 本当の創作家は「口出し」が大嫌いなんだよ。

 ボクはそれを知ってるから、やらないんだよ。口出し。

 お前は口出しして欲しいのか。

 2流め。いや、3流め。

 どうしようもないな。

 1人きり。

 だから尊いのに。創作は。


 +


 いいか。

 創作とは「協力ゲーム」へのアンチテーゼなんだ。

 独立独歩の人間以外、無理だよ。


 +


 更に言おうか。

「社会人生活」へのアンチテーゼだ。

 サラリーマンな。

 これは「アイテム」だ。

 アイテムを粗末にするな。

 このアイテムは感情を持っているから、おだてておけ。

 どこかで必要になるから無闇に捨てるな。

 それがサラリーマンだ。

 ボクはサラリーマンは嫌だ。

 それだけなんだ。


 +


 いいか。

 友情を真に受けるな。

 と言うか、お前に友達とかあり得ない。

 贄沢だ。

 友達というのは死線をくぐった仲間だ。

 命がけの世界に生きていない癖に何が友情だ。

 岬くんか。

 あー。

 ギリギリで他人。

 冬林くんが生きていたら、岬くんと友人なんだろうな。


 +


 本当にな。

 漫画家目指すくらい社会性がない癖に「仲間」とか抜かすなよ。

 お前が欲しがってるのは「道具」だ。

 RPGのやり過ぎだ。

 アレは仲間とは言わない。成長するアイテムだ。

 仲間にはこちらを裏切る権利があるんだ。

 仲間が勝手に離脱するRPG知ってる?

 他の人と結婚したいからパーティー抜けるって、そういうゲームがあるんだよ。

 祝福するしかないんだ。

 一度別れた仲間とは、もう会えない。

 あー。

 うん。

 別に。

 まあ、何と言うかさ。

 飽きた。チームプレイ。

 しかし、ソロだと稼げないのか。

 あーあ。

 お金のためだから嫌々協力する。

 そういう「大人」の仲間が欲しいよ。

 嫌なんだよ。お目目きらきら野郎。


 +


 でもなー。

 お金で苦労して来てる奴って「無能」なんだよね。

 あー。

 どっちにしても仲間は使い捨てか。

 仕方ないのか。

 あーあ。

 うーん。

 あー。

 何なんだかな。

 友情かよ。

 今見ると、ただのホモだな。

 きもい。友達付き合いって。

 アホ臭い。

 スポーツなんか真面目にやるな。

 勉学から逃げてるだけだ。


 +


 面白いエンタメがない。

 これってさ。

 人間の基準値が爆上がりしたってことなんだ。

 パーフェクト人間でないと、読んでてつまらない。

 凡人の物語は要らない。

 そう。

 要らないんだよ。

 一生懸命描いてるそれ。

 あー。

 司祭、戦士、生産者か。

 戦士の物語が打ち止めになった。

 生産者の物語に逃げた。

 次は司祭の物語か。

 社会のリーダーなんて、わなびに書けるの?

 あのさ。

 組織を率いたことある?

 社長の物語を書けば?

 あーあ。

 凡人の物語に逃げるのかい。

 学生は一応戦士なんだよ。

 あの学業学業は戦争だ。

 はん?

 初耳か。へー。ピンと来ないのか。

 そうか。アーティストになる気満々だったのか。

 テストの点数低くても気にしなかったのか。

 へえ。

 困ったね。

 君、戦いを知らない。

 だから描けないんだよ。

 あー。

 そうだね。今、攻略サイトがあるからね。

 あー。

 敵が攻撃系か魔法系か。

 状態異常はあるか。

 あー。

 キャラクターたちは攻略サイト見てないはずなんだけどね。

 うーん。

 業者もなあ。

 攻略サイト前提で、どんどん難易度上げて来るのか。

 ずれてるなあ。

 売れないわけだよ。


 +


 あー。

 幸せとは何だろうか。

 お前、そんなこと描きたいの?

 あのさあ。

 どうでもいいよ。

 キャラクターは不幸にしてよ。

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