後書きと作品解説
最後までお読みいただきありがとうございました。
本作を描くきっかけとなったのは、『ヌード藝術の饗宴』という書籍です。12月のAmazonセールで久しぶりにkindle読み放題に登録したので、無料だった同書とシリーズを読んでみました。そこで紹介されていた《ワイナミョイネンの航海/Väinämöinen's Voyage》(書籍では「ヴァイナミネンの航海」の邦題で紹介されていたが、ワイナミョイネン表記のほうが一般的なようだ)という絵に惹かれたので、題材にしてみようと思いました。
複数の裸婦が描かれている絵なので、ヒロインは複数人用意しようと思いました。あまり増やしても収集がつかなくなるので、とりあえず同級生の幼馴染と、先輩と後輩の3人にしたというわけです。メインヒロインは幼馴染のアオイと決めた上で、後輩のサクラや先輩のツバキとも絡ませました。
当初は真面目にモデルをする話にしようかと思いましたが、せっかくカクコンの時期とも重なったのでもっと攻めてみることにしました。高校生の男子が裸の女子を前にして我慢できるわけがありませんからね。芸術にもセックスにも大真面目に取り組んでみようと思ったわけです。
主人公には後腐れなく肉体関係を持ってほしかったので、「正妻」であるアオイの許可のもとで三股交際をするというアグレッシブな奴になりました。アオイからアオキヒコへの感情としては、「自分以外の女性のヌードを描くという経験は必要→裸になったのならセックスして当たり前」という、やや強引ですが筋の通った理屈を提示できたと思います。ラブコメにありがちな据え膳を食わずに日和りまくる主人公が嫌いなので、堂々とセックスしてほしかったのです。
結果的にヒロインごとに6話構成、かつ主人公とヒロインの視点が1話ごとに切り替わるという形になりましたが、このあたりは書いているうちに自然に定まってきた感じです。ヌードモデルものは見る側と見せる側の心情描写が大事なので、両方の視点が必要だと判断しました。普通の女子高生がヌードになるというだけでも異常事態なので、ヒロインたちの性格は結果としてかなり飛ばしたものになってしまいました。
エピローグはやや飛ばし過ぎだとも思ったのですが、結局のところ初脱ぎと初エッチが本作の肝なので、一番おいしいところだけを見せてあとは回想で振り返るという形にしました。これは筆者の時間的なリソースの都合もあるのですが、もともと長編にする予定もありませんでしたからね。
気が向いたら、カクヨムでは書けない濡れ場や、(筆者に絵は描けないのでAIアートによる)挿絵を加えた完全版を、別の場所で発表するかも知れません。
解説も最後まで読んでいただきありがとうございました。気に入っていただけたのであれば、評価や応援、コメントをよろしくお願いいたします。ツイッターでの直接リプライによるご感想も大歓迎です。可能な限り返信していきたいと思います。
美術部に入ればヌードデッサンできるなんて本気で思ってたの? 矢木羽研(やきうけん) @yakiuken
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