第2話 3キロ減ったのは脂肪じゃない、だと?

「いったい何なら挫折しないんだろう?」


 考えた私はSNSで検索しまくり、負担が少なさそうなものを「日々気をつけること」としてピックアップした。


【日々気をつけること(3つ〇がつけばOK)】

 〇夜9時以降は食べない

 〇家ではマテ茶か緑茶、コワーキングスペースではウーロン茶

 〇水を飲む

 〇塩分、穀類は控える

 〇週に5日は外出する

 〇なんらかの筋トレをする


 ちなみに当時は、水は「水を飲む」という行為をすればOK、筋トレはそれっぽいことを1回でもしたらOK、近所のコンビニでも外出は外出と激甘設定にしていた。

 食事は市販品もうまく活用し、「自分で作りすぎない」ことを心がけた。


 このゆるすぎる方法が功を奏したのか、三日坊主で終えることなく、私は最初の半月ほどで3キロ減を達成した。

 元の生活に問題がありすぎた結果だと思うが、それでも嬉しかった。


「え、すごくない? 私やればできる子だわ!」


 そう思ったが。そこからなぜか減らなくなった。


「同じ生活をしてるのに、なんで急に減らなくなったんだ? いや、でもここでやめたらこれまでと同じになってしまう……」


 そう思った私は、「停滞期」について調べようと考えた。

 結果、衝撃の事実を目にする。


 【ダイエットを始めてすぐは、体内に溜まっていた水分などが排出されて一気に減る。これは脂肪が減ったわけではない】(要約)


 なん……だと……!?

 私の喜びを返せえええええええええ!


「いやでも、とりあえず体にあった何かが3キロ分減って止まったってことは、ここからは本当のダイエットってことよね?」


 そう思い直した私は、ダイエットに関する情報を漁りまくった。

 一度「やればできる子」と思った手前、その自信を崩したくはなかったというのが大きかった気がする。


 そうして作った、2ヶ月目の「毎日やることリスト」がこちら。


【毎日のやることリスト(2ヶ月目)】

 〇夜11時以降は食べない

 〇食後にギムネマ茶かダイエットサプリ飲む

 〇意識的に水を飲む

 〇糖質は1日130g以下に抑える

 〇ごはん(穀類)は朝と昼にする(糖質オフ食品はOK)

 〇週に5日は外出する

 〇竹脇まりなさんの「10分 超初心者用 痩せるダンス」

 〇足上げ、かかと上げ

 〇ストレッチゴム(100均)を使う

 〇プランク合計10秒以上頑張る


 夜9時以降に食べないというのは無謀すぎたので、11時に変更。

 糖質は、糖質制限ダイエットのやり方を調べたところ70g~130gと書かれていたため、130gならセーフと考えて130gに設定。コンビニに糖質オフ食品が充実していることを知って、夜は極力それを活用して乗り切ることにした。


 筋トレ面では、YouTubeでダイエット系の動画を配信している竹脇まりなさんの「10分 超初心者用 痩せるダンス」をメインに。

 最初は完遂できなかったが、動画を流して出来る範囲でやればOKということにした。


 我ながら完璧なリストができたのでは?

 ――そう思ったが、私は自分がどうしようもない気分屋で、燃え尽きやすい性格であることを忘れていた。

 ちょっと落ち着け私!?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る