👼天使と悪魔👿
ほしのしずく
第1話 👼天使と悪魔👿
これは、とある30歳オーバーのOLのお話です。
◇◇◇
日付は、12月28日木曜日。
時刻は、18時。
ソファーでお楽しみのスーパーホゲホゲたいむ。
この日は仕事納めということもあり、ギルティで怠惰で自堕落な無駄時間……いや、社会人の私にとっては生きる為には、必要不可欠な心の栄養補給をしていた。
録りためた推しの番組。チャンネル登録したけど見れなかった推し動画配信。気になっていたのに、忙して出来なかったゲームにアプリ。
冬アニメと推し絵師が描いた漫画に小説。
顔を背け嫌がる飼い犬を鼻から吸い込む勢いで、犬吸いからの犬吸い。
そして、スマホでショート動画を見てケラケラと笑う。
ちょっと飽きてきたら、澪という甘いお酒を片手にソファーでゴロゴロ。
それが飽きたらショート動画へ。
こんな無限ループをしていた――。
◇◇◇
――時刻は、24時。
「もう、こんな時間かぁ……動きたくない」
すると、お腹が鳴った。
全く恥ずかしくもない。どうせ、家の中には飼い犬以外おらず、1人なのだから。
私はソファーに
真相は知らんし、どっちでもいい。
ともかく、その感情+本能=
◇◇◇
――時刻は24時05分、コンビニ店内。
私は、究極の選択を迫られていた。
目の前には、脂質と塩味とウマァミィ♪ の塊。
脳髄に響く美味さ、サクサクの揚げられたレジ前フード類。
その手前には、出汁の効いたクリスマスで、クリぼっちとシングルヘルを味わった、私には染み渡りまくるホカホカのおでん。
後ろに陳列されているのは、ヘルシーオブヘルシィィィィィィー! 旨味系で攻める昆布、さけとばなどの体重、体型を気にする人のつおい……強い味方の乾物系。
その奥には、アイスケース中から私を手招きしている、お酒で火照った体をには、たまらない脂質と糖を素早くと
横には深夜の小腹サポートに最適解の冷凍食品とバランスの取れたチルド食品。
更にその先には、金曜日だったり、今日みたいな休み前だったりのほろ酔い状態で、行ってしまってはいけないゾーン。
向かい酒、休みの贅沢。ああ、向かい酒。を助長させてくる魅惑のドリンクケース。
今年も私の脳内の天使と悪魔がせめぎ合う。
『だめだよ。休みだからといって羽目を外し過ぎちゃ。休み明けに体重が、体重がァァァってショックを受けるのは自分だよ? それにお肌に悪いよ?』
『いやいや、せっかくの休みなんだぞ? 今、羽目を外さなくて、いつ外すんだよ? それに体重なんてどうせその内減るだろ? 全部買って愚痴に花を咲かせようぜ! そしたら、ストレス解消されて肌の調子もよくなるって!』
いつもなら、悪魔に屈する。
有無を言わずにだ。
それはなぜかというと、答えは
ここまで社畜としてがんばってきた自分へのせめてものご褒美だからだ。
だが、今年の私は違う。
きっと違う。もうこんな繰り返しをして何十年も経つのだ。
いくらご褒美といっても、30歳を超えてからの脂質と糖、アルコールの過剰摂取は取り返しがつかないことは、私が一番よく理解している。
翌朝には、パンパンに膨れ上がった顔。天然の油田と化したTゾーン。胸のむかつきに胃もたれ。食欲低下などなど……。
だから、大丈夫だ。
今年こそは必ず私の中の天使が勝利する。
そう確信した。
(よしっ、決めた――)
私は苦渋の
「あの、すみません。これを――」
◇◇◇
果たして、この女性はなにを選んだのでしょうか?
また、皆さんならどうしますか?
自分に
ではでは、良いお年〜!
ほしのしずく🌠
👼天使と悪魔👿 ほしのしずく @hosinosizuku0723
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