暗い話

禁母夢

暗い話


あれはまだ16,7の時でした。


当時自分は高校を中退したばかりでバイトも勉強もせず、毎日昼まで寝ていて深夜までゲームをやっているような毎日でした。


今でいう引きこもり予備軍に近かったと思います。


当時、家は父の両親(今は亡くなってしまいましたが…)と両親と5人暮らしでした。


そんな環境でしたので、僕に対する家族の目はいささか冷ややかでした。


特に祖父母は昔風の考え方だったため、高校を辞めたということで拒絶反応が出たようでした。


父も僕には何という事もなく、いってみれば父方はみんな僕に対しては無視に近い状態でした。


母は僕が学校を辞める事には反対していたけれど、そんな祖父母の態度にはやはり腹が立つものがあったらしく、いきがかり上のように僕に同情的でいてくれました。


母は当時50歳を迎える頃でぽっちゃりとしていてどこにでもいるような普通のおばさんでしたが、僕にとっては唯一の理解者である母親にその内親子の情を越えた感情が芽生え始めたのです。


一日の中で母親以外と会話を交わす事もなく、祖父母や父がいながら僕の母への想いは少しずつ強まっていきました。




せめてバイトをしなければ、という思いになったのはそんな母に恩少しでも返したいという孝行の気持ちからでした。


高校中退の自分にはあまり選択肢がなかったけれど、あまり書類審査とかうるさくない日雇いの仕事(駐車場警備員やコンサートのもぎりとか)をやるようになりました。


そうして曲がりなりにも週に2,3度は働きに出るようになったけれど、しかし父も祖父母もそんな僕に労いの言葉も何もなく態度も変わりませんでした。




そんな毎日を送っていたある日のことです。


日雇いで仕事も現場もまちまちだったのですがその日は仕事が夜遅くになったので、母に駅まで車で迎えにきてもらうことになりました。


「御苦労さま」


そんな母の一言は冷たい父や祖父母と違って、本当に母親らしく息子への愛情とか優しさを感じられました。


職場でもあまり周囲になじまなかった僕にとっては本当にそれが救いのように思えました。


「いつもありがとう」


だからその時、僕は本当に自然にそんな言葉が口から出ました。


高校を辞めてしまって心配ばかりかけて…でも見捨てず、こうして迎えにもきてくれて…と。


母は笑って「いいのよ」と言ってくれました。


その時僕は引き返せない道を突き進む思いを隠しながら母に「ツタヤに寄って行って」と言いました。


母は何の疑いもなく、車を国道沿いのツタヤに止めました。


しかし、車から降りようとしない僕を不思議に思ったのか「どうしたの?」と聞いてきました。


そこで意を決して「僕、母さんが好きだ」と伝えました。


母は僕の必死さからそれが冗談や軽い気持からではない事がわかったようで、絶句していました。




「母さんにそんな事言っては駄目よ…忘れなさい」


しばらく押し黙っていた母は僕の目を見てはっきりと言いました。


僕はそうして拒否される事を覚悟の上で言ったので、ショックは受けないつもりでしたが実際に母の口からそんな言葉が出るのを耳にするとそれでも動揺して、何とも言えない惨めな気持ちがわき起こってきました。


意識しなくとも、鼻が詰まってきて涙が滲んできて…自分で思っていたよりずっと僕は母を想っていた事に気付きました。




母は車のエンジンをかけ直す事もなく、静かな車内に僕の嗚咽だけが響いていました。


母はうつむいて理由はどうあれ息子を傷つけてしまったことに心を痛めているようでした。


それから数分後、僕が泣きやんだのを待ってから再び車で自宅に向かいました。


その間一言も会話はありませんでした。


家に着いてから母に風呂に入るよう勧められましたが、何もする気が起きず黙って自分の部屋に戻りました。




当然ですが、翌日から母とは顔を合わせにくくなりました。


言わなければ良かった、と後悔ばかりして仕事中も溜息ばかりで、気が滅入りそうでした。


それでも頭に浮かんでくるのは母の事ばかりでした。




それから少しした時のことです。


日曜日だったのですが、仕事が入り給料も良かったので隣県まで行く事になりました。


普段は県内が多かったので、その日は珍しくバスで行こうと思っていたのですが母が送っていくと言い出したのです。


その言い方に何か強い力を感じたので、あれ以来母に気後れするようになっていた僕はそれ以上言い返せず結局送られる事になりました。


隣県とはいえそれほど遠いものでもなく、山の間の国道を縫うように進む以外は特に変わったところではありません。


寂れた道で潰れたガソリンスタンドやレストランがそのままの形で残っている寂しい通りです。




今思えば母は僕を試したように思います。


もう一度親子二人になる機会を作った時、僕が何を言い出すのか言い出さないのか、見極めた上で話をしようと考えたのではないかと思うのです。


「母さん、僕やっぱり母さんが…」


そう言いだした僕に母が今度はそれほどの動揺を見せなかったから、ある程度の腹は決めていたのでしょう。


僕らは潰れたドライブインに車を止めて、また話を始めました。


僕の決心が堅い事、父も祖父母も分かってくれない事、母だけが優しくしてくれて嬉しかった事。


僕が話すたびに母の態度が少しずつ和らいでいくように見えました。


母は僕にそんな気持ちを無くさせるためにこうして話をしたかったのかもしれません。


しかし、僕の態度の頑なさに最後は諦めたように泣きだしました。


「いいのね。後悔しないのね…」


母の運転する車はそのまま脇の古いラブホテルに入って行きました。




薄暗い湿った空気の部屋に入ると僕たちは言葉もなくなりました。


母はバッグをソファにおいて風呂場に入っていってしまったため、母が入ったのを確認してから僕も服を脱いで追いかけました。


裸で入ってきた僕に母は「今日だけだからね…」と言いました。


思春期を過ぎてから初めてはっきりと見る白い母の裸体はぽっちゃりとしていて、それでも美しいと思いました。


近づいて母親と唇を重ねると母から静かに舌が差し入れられてきました。




一緒に風呂からあがって体を拭くと母は先にバスローブを羽織って脱衣所を出ていきました。


部屋の灯りは消されていて、足元を確かめながらベッドの方に向かいました。


目が慣れないためほとんど見えませんでしたが、もう少しでベッドというところまで来た時、「●●、止めるなら今が最後よ」と母の声がしました。


母はベッドサイドに腰掛けているようでした。


「もう一回よく考えなさい…」。




僕は数分立ち止まって逡巡してから、決心してベッドに近づくと母は深いため息を吐きだしました。


母は泣いているようでした。


母の隣に腰掛けて抱きしめると、母はゆっくりバスローブを脱いでベッドに横たわりました。


それが母が僕を受け入れる決心をしてくれた瞬間でした。


僕は母の身体の上にのしかかり、もう一度唇を重ねました。


抱きしめると、肉が腕に絡んできそうなほどでした。


「母さん…」


「うん…」


母はそれだけ言いました。


母は声が震えているように感じましたが、それは僕も同じだったでしょう。




母の身体を手で触れると柔らかなすべすべの肌と肉、そして熱が感じられました。


胸に触れれば弛んだ乳房とかすかに堅くなっている乳首、そして下にふれると豊かな母のヘアとあそこの肉の感触を指先に感じました。


「母さん…」


もう一度僕がそういうと母は僕の願いを察してくれて両脚を開いてくれました。


僕もまったく余裕がなく、すぐに自分のペニスを母のそこに押し付けると母は手で握ってきて僕を体内に導き入れてくれました。




生まれて初めて入り込んだ母の胎内はきつく、そして少し痛いものでした。


母はまったく潤っていないそこで僕を受け入れたのです。


ぐにゅっとした感触のするそこはまぎれもなく、僕の母親の胎内でした。


母は唇を結んで、僕の顔を見ないように壁をじっと見つめていました。


僕が動き始めると、母の胎内は生理現象で潤滑が良くなってきましたが母はずっと涙を流していました。


「母さん、ごめん…」


そう僕がそういうと、しかし母は気にしなくていいという風に僕の腰に手をまわしてきました。


母が感じているのかどうなのかはまったくわかりませんでした。


確かな事は母は僕に女としてでなく、母親として身体を許してくれている事だけです。


だから僕は興奮よりも早く終わらせないと…という感情になってしまっていました。


「母さん…」


最後に僕が発した声で限界が近い事を悟ったのか母は身を堅くして僕の射精を受け入れてくれました…。




余韻なんて甘い雰囲気のものはありませんでした。


母は枕元のティッシュを何枚も抜き取って、涙を拭いて鼻をかんでから新しいティッシュと手に取ると、体内から流れ出てくる僕の精液を拭きとっていました。


望まない関係を結んでしまった後悔がありありと感じ、僕は目をそらしてしまいました。




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