第24話 創作活動の死




◆―――― 前回より――――

さらなる近い内の大変革、既に出来てしまっている次世代生成AIや、最も高等な言語世界をほぼ踏破している事実など、また、そこから導き出される私達がなすべき事……それを取り上げて行きます

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ではそんな生成AIがあるなら、小説はどうなる?


このカクヨムでも先駆者は色々試している。

・小説を書かせてみた

・童話を書かせてみた

などがある。まるで人が書いたとしか思えない。あなたの作品はあれらに勝てるだろうか。更には、


・小説を読ませてダメ出しをしてもらった


これ等は『人の気持ちが分かってない』とまで指摘して来たそうだ。(笑) かなり適切な指導をしてくれるらしい。


しかし笑ってもいられない。今や聡いプログラマーの場合、AIに多くの作業を(プログラムコード等)を書いてもらっていて、実際に組み込む作業と多少の調整、動作確認をする部分だけを人がやってると言う事例も出てきた。


こうして人の必要性がドンドン削がれて行く。


そして今や企業をまわす『経営』というシステムも、あのブロックチェーンの技術の応用でAIのみで回して行く方法までもが実は既に出来上がっている。

つまり無人の経営が可能なのです。



それでもまだその道にそこそこ詳しいジャーナリストでさえ、

『生成AIは使ってみるとまだまだで、長期の判断で俯瞰出来ないから友人を作ったり、そうした情をもった感性の欠けた対応しか出来ないから人間のやる事は無くならない』

等と寝ぼけた事を言っている。そんなのはもうクリアしてる存在はとっくに在るのに旧型で論じている。



これらはDNN、いわゆる一般的なディープラーニングから始まりCNN(複数層特徴別処理)等での画像系への応用、そしてより複雑な言語処理へと発展、


GAN 敵対的生成ネットワークで比較精度向上式

RNN 単純再帰型での時系列処理

LSTM 上の発展型・長期的多層思考処理ユニット

と進化を続け、


TRANSFORMER それらを越えた並列処理

となり、昨年、更にそれを超えるものまで登場した。



例えば上記の(最新型とは言えない) LSTMとGANの組み合わせでさえ高等な俳句が詠めるほどだ。

そのレベルはその道の練達した者の評価としても上級者が作ったものと見紛うレベルで成り立つ程。


実は俳句を作るのはかなり高等な作業で、その様に評価される為には単なる良作におけるキーワードの組み合わせのデータベースからのパターン化では成立しない。

練度/感性/直感と言った、ある意味で人が『人生で経験値から割り出して行くような』処理が必要だが、それすら踏襲して来る。


だから一定以上の年齢層では生成AIはアシスト用といまだ思っているが、更に最新型を使い熟す若者は、むしろ新たなものを生む遊びの道具、面白いものを作る生成装置、クリエイティブなツールとして捉えている。


例えば四ッ足のゆるキャラペットの様なノズル鼻付き掃除機の画像を作って遊んでたり……結構あの有名な無機質な円盤型より売れるかも知れません。


実現化したら、愛嬌あるペット風キャラがノコノコ歩いてきて『ちょっとそこ、どいてね』なんて言われたら、『あ、はいはい、ヨロシク』何て返しつつ(笑)。



話を小説方面に戻しましょう。

そんな創造的なAIの最新型がClaude2。


そのClaude 2、ライバルのChatGPT Plusの23倍・GPT4と比しても3倍の約75,000語もの入力が一度に可能、ドキュメント(.docx)やPDFにも対応。しかも無料、日本語対応も昨年10月から。


出力も凄い。先ず(GPT系にたまにある) 間違いをしれっと本当の事の様に言ってしまうハルシネーションを抑制しつつ回答速度も激速。


●使用感

> 俗に言う異世界もの、8000字程度の短編で書いて下さい。チート能力の少年と美少女が世界を救う内容で。


結果は、1秒以内に書き始め、3秒ちょっとで完成、そしてプラス1秒ちょっとで解説と所感を記して全5~6秒。

勿論内容は妥当なものでした。





◆ではどうするか――――


ここまででお分かり頂けたと思いますが、人だけが出来た創造性その物が既に人工知能にあり、その生成速度は既に数百倍なのです。

そしてこれからあらゆる分野に浸透してゆく。



それでもまだ先の事と思ってますか?

例えば次の2例を知っても?




①第170回芥川賞を受賞した九○理江さんの『東京都○情塔』。文章生成AIを駆使し、記者会見で『全体の5%ぐらいは生成AIの文章をそのまま』と明かしましたね。


②ソニー・ワールド・フォト○ラフィー・アワード・クリエイティブ部門賞の〇リス・エルダグセンさんの受賞作『○seudomnesia: The Electrician』は画像生成AIで制作、受賞約1ヶ月後に賞を辞退という騒動。



もう既に創作界の頂上において実用・人との置き換わりが進んでいるのです。そしていずれ全てが。となればもう……





  それは人類にとって

    『 創作活動の死 』

         にも等しい。





人間が創作というものに純粋に向き合える僅かな残り時間……

だから良作をしっかり日の当たる所へと顕して、作家としての矜持を求める人、純粋に楽しませてくれた人、そうしたものには対価を渡せる内にそうすべきとしてギフトスタンプを、と話したのです。


この様に創作へ対価を払える時期は残り少ないという未来もあり得るという想定……。

これは極論です。こうならない未来も有るかと思います。

しかしながらこれを意識しておいた方が万が一の時に悔いが無い、と思っています。


「良かったです」と労ったり称賛する相手すらいない世界。


予想される20年後の『人のやる作業が全てAIに置き換わってしまう世界』がやって来る前に私達がするべきことは何か。



・今、やれる事をしっかりやって行く。

・それでも残るニッチな活躍の場も想定。


それについて次回は考えて行きたいと思います。









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(いずれ、皆さんでこうして行きましょうという提案を見逃さないようにして貰えたらという考えです)


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