第3話 売上げを繋ぎ止める悲しい成果主義
◆児童文学のジャンルは売れている
だからラノベからこちらへ逃げたとする説だ。
拠って若者は質が良ければラノベを買うはず!
これはある意味正しい。しかし純減したラノベ購読数を補っているのか? とてもそうは思えない。
何せ市場規模にして百億程も減っているとか。
ここでは8年で60億も増加した「絵本」を含まずに考える。それを入れると補えることになるが、ラノベ読者が子供用の絵本に流れる事はない。故にそれを入れて考えるのは検討違いとなってしまう。
巣ごもり需要も絵本の売上増進に寄与したという。
青少年文庫に若い子が集中したのは元々静かに本を読むのが好きな子が青年・成人市場と棲み分けが進んで流れつき、読書習慣のない子は先ほどの無料コンテンツなどに流れた。
逆を言えば今ほどには無料コンテンツが充実していなかった頃、『殺し合い』などの表現の多いFPSオンラインシューティングゲーム等は情操教育的にも嫌われる傾向もあり、利用者はもっと限られていた様に思う。
その頃はまだ若者自身が夢とロマンを求めて流行りのラノベへと流れて来ていたが、今や無料で楽しめるコンテンツが優先だ。そして友達(仲間うち)が皆やっていれば除け者には成りたくないのは当たり前なのです。
親御さん達も、昔は長時間のゲームを余り許さなかったが、今は皆こう言っている。 ※ここ重要です!
『友人コミュニティから我が子が外されない為にも許さざるを得ない』
更にはラノベ自身も今や百万作以上が無料で読める。
そしてWeb小説には魅力的な作品が膨大に存在している。
『それはプロ作家の物じゃない』
そう言う人は本気で『出来の良い無料作家のもの』を読んで比べて見ると良い。
玄人はだしという言葉を知らないのか。
締め切りもなく何れだけ時間をかけて想いを注ぎ込んでも良い素人作品の中には、間に合わせで作ったプロなど及ばぬものがあると言う事だ。
( 勿論ここでは超一流の文芸作品等を除いて話している。)
数は限られるとしても探せば無料の良作はそこそこ存在するし、それで十分なのだ。
そう、『賢い系の大人たち』も無料で小説を楽しめると分かってしまったのです。
つまり無料で済むという『市場構造』と若者の今時のコミュニティにより『ライフスタイル』が変わってしまった、と言うのが『若者がラノベから離れた』最大の原因なのです。
そして『負け組大人向け』風のものがランク上位全盛なのは、そうしたものを求め購入もしてくれる大人が一定以上存在しているから。
凄く極端な例では、美少女、お漏らし、をキーワードとしたら数万PV達成してしまったのを嘆いてるコメントを見かけたことも有ります。
上記の例は目を覆いたくなる様なものとしても、例えばもし、あなたが職場で売り上げ確保という結果を求められた家庭持ちのサラリーマンなら、
<売れない良作>
<売れる駄作>
どちらを(愛する家族の生活を守る為に)採用しますか?
やはり現状は売上げを繋ぎ止めるための悲しい成果主義によるやむを得ぬ流れなのかと思うのです。
でも嘆くだけでは未来が有りません。
私達に残された遣り方は有るのでしょうか。
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その他、様々なサイトの改善案、書き手、読み手の関わり方、そして創作活動の行く末などを俯瞰し、私達がどの様な心構えで行動したら良いかを示して行きます。
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