過去編前の登場人物紹介とあらすじ

 過去編の前に登場人物紹介とあらすじを書いてみました。

目を通してもらえると嬉しいです。




忍夜景おしやけい(16)


 この物語の主人公。皇海すかい高校二年生。

 目が死んでいると揶揄されることもあるが、童顔でどこかあどけなさがあり大人しそうな見た目をしている。それ以外はあまり作品には書かれていない。

 名前の由来は彼に訪れる展開である【忍び寄る影】から取ったもの。離人症性障害を患っているが、うつなどの症状は無く極めて稀と言われる特殊な状態で、割と頭も良く症状に不快や違和感を覚えながらも上手く向き合えているようにも見える。人を好きになるという感覚が解らないため恋愛感情というものがよくわからない。




天近実花あまちかみか(2?)


 作中で年齢はわかってしまうが、本人の希望により非公開。満天医科大学病院に新設された精神科の精神科医で景の主治医。名前の由来は天使に近しい存在(医者のため)と天使ミカエルから。開業2年目で現在彼女ひとりのため完全予約制。

 黒髪ロングヘアで真っ直ぐに整った鼻筋に、切れ長の目をしていて、まさに美人という言葉が相応しい顔立ち。無表情だときつい顔と言われがちな容姿だが、微笑んだその顔からは患者の心を癒やす優艷さが漂う。

 話し口調はとても優しく患者に寄り添って話すのが得意で、景の症状を細かく聞いたりイジメや虐待があったことなどに慎重に向き合い対応する。




天近我生あまちかがい(36)


 実花の精神科内のソファーを寝床にしていて、時々患者の話を聞いている。実花の兄であり満天医科大学病院の外科医。名前の由来は我生の読みがガブとも読めるので天使ガブリエルから。景が離人症性障害の可能性があることを言い当てた。精神科を寝床にしている理由に、他の医師や看護師のピリピリした環境が死ぬほど苦手と言っている通り、他人よりも頭の回転が良く、周りに合わせられないほどの変人ぶりが見られる。実花と同様に切れ長な目をしていて、容姿だけで言えばクールな見た目をしているため、イケメンと呼ばれる部類ではあるのだが、雑学や現実離れした発言が多く、世間から煙たがられることが多い人間。結婚に対してもメリットが無いという理由でいまだに独身である。




忍夜真莉おしやまり(36)


 景の母で見た目はかなり若く、恋人や姉弟と間違えられるほど若く見える。名前の由来は聖母マリアから。すごく優しく笑顔で迎えてくれる景にとっては聖母のような存在。虐待を受けていたときも、毎日のように笑顔で抱きしめてくれていたし、いじめで泣いて帰ってきたときも、否定などせず全部受け止めてくれていた。幼少期の頃から『貴方は私の天使よ』と言って育てている。




羽琉明快うりゅうあきよし(17)

 

 金髪に髪の毛を逆立てていて見た目も性格も不良少年。景と同じ高校に通う同級生。名前の由来は名字は天使ウリエルから。名は【めいかい】を【あきよし】と読ませて名前の通り明るくて元気で活発な人物。何があってもへこたれない不撓不屈の精神を持ち合わせている。

景とは一見不釣り合いのような存在だが、親友と呼べる間柄なのは、明快が小学生の頃に転向してきて、当時いじめられていた景を救ってくれたことからずっと仲が良い。捻くれてはいるが、弱い者いじめは許さないというまっすぐな男。




丸河零花まるかわれいか(16)


 景の幼馴染みで清楚であり癒やしのような存在。景と同じ高校に通う同級生。黒髪セミロングの見た目は清楚で、ぱっちり目の可愛い系の女の子。学年でもトップになるほど学力が高い。名前の由来はファウストに登場するヒロインのマルガレーテから。天使ラファエルも意識して零花という字を当てた。実花は従姉妹の姉で憧れを持っていて、心理学者か精神科医を目指している。




越智瑠璃羽おちるりは(16)


 景のクラスに転校してきた転校生。名前の由来は考えた当初は闇堕ち要因だったため、堕ちる利発の子から取ったが、書いていくうちに頭が良すぎて全然闇堕ちするきっかけを失ったため統合失調症を患いながらも器用に自分と向き合っているという性格に変更。

 黒髪の長髪でキリッとした目をしていて、見るからに美人でお嬢様という言葉が相応しいくらいの顔立ちをしている。父は建築家で母も建築関係の仕事に就いていたが、子育てという理由で清掃員を選んでおきながら、夜勤ばかりでまるで面倒など見ていない機能不全家族。家族や世間のイメージのズレなどにより、統合失調症になった。





蓮極れんごくエデン(??)

 主人公・忍夜景の契約者。中世貴族のような、更に言えばそれはまるで死神のような、黒い服に黒いマント姿という異端な格好で容姿はどことなく景本人に似ている。俯瞰や主観を操りきれない離人症性障害の症状を一時的に必要な神経に伝達させることが出来るという薬『ヴィラン』を景に渡し、目的を話すこともなく人間の心に住みつく悪魔を蒐集しゅうしゅうすることを命じる。それ以外は謎に包まれていてそれほど頻繁に姿を見せない。




那楽ならくアビス

 越智瑠璃羽の契約者。純白のドレスを身に纏っているのに、どこか艶かしき麗しさと妖しげな不安さえも同時に掻き立てる見た目でどことなく瑠璃羽に似ている。統合失調症の幻覚や幻聴のような存在として登場するため契約前も契約後も常に瑠璃羽に憑いている。

契約すると他人の心の声が聞こえる。しかしその心の声は全ての心ではなく、邪念や負の感情で本来は人間が隠したがったり隠すことを美徳として生きているような部分だけである。契約によって瑠璃羽は妄想として聞こえていた声をリアルな声として聞くことになる。



黒岩純司(52)

 我生が博士と慕う恩師であり、現在は米国で最先端医療の研究をしている。

 過去にも何度となく真実の件などを調べてもらっていて信頼できる存在。米国にいるため基本電話やメールでのやりとりをしている。




ルーシー(??)

 アメリカ人と日本人のハーフで金髪ロングヘアにきりっとした眉に澄み切った目をしていてハリウッド女優のような見た目だが、喋るとひとたびギャルになる。それ以外は全く明かされていない謎の人物。我生が信頼をしているあたり頼れる存在であることは間違いない。




校長先生

 話には全く関わってこないモブキャラ。我生が皇海高校にて講演会を行う際に案内してくれた先生。


高橋先生

 こちらも話には関わってこないモブキャラ。講演会のあと我生をエスコートして保健室へ案内してくれた保健の先生。




ジョーカー(??)

 顔を明かさない精神科医として登場し、作品の中で自らをStorytellerと名乗る。詳細などは全くわからず誰もが存在を見たことがないという謎の人物。




あらすじ


 精神科に通院しながら学校生活を送っている忍夜景。割と頭も良く離人症性障害と診断されてからも、症状の一つでもある主観と客観が入れ替わったときの自分をメフィストと名乗り、操れないながらも上手く自分の中で器用に生きづらさをカバーしている。

 そんなある日、蓮極エデンという男に出会う。母親や友達、精神科医の実花と外科医の我生、交友関係には恵まれているものの、殺伐とした精神的な不安からエデンの契約の話に乗ってしまう。

 その契約の内容とは、ヴィランという薬を使い悪魔蒐あくまあつめをするというもの。目的や理由などは一切明かされないまま、悪魔蒐めを繰り返すこととなる。

 そして景と同じく統合失調症を患いアビスという人物と契約を交わす転校生の瑠璃羽。事実が少しずつ明るみになっていく中、ジョーカーという顔を明かさない謎の精神科医が今回の件の発端であることを知る。

そして実花と我生は真実まことという実花の交際相手に起きた過去の事件との繋がりに気付く。そして実花の口から過去の話が語られる。

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