いけいけ勇者様59
最上司叉
第1話
勇者は不死鳥のいる山の頂上にきていた。
「治りましたか」
「あぁお陰様で」
「お礼を言わねばのう」
「大したことはしておりません」
「いや、ありがとう」
「ドラゴンの女性に仰ってください」
「照れるのう」
「ありがとう」
「本当に2人とも無事で良かった」
「あの時の死闘見せてやりたかったのう」
「本当ですね」
「ははっ」
「本当は私があんまり関わってはいけないのですが」
「そうだな、すまない」
「いえいえ、もうあんまりここにはこないようにしてください」
「あぁ分かった」
「迷惑かけてすまないのう」
「どれ帰るか」
「そうじゃのう」
こうして勇者とドラゴンの女は街に帰ってきた。
【ガチャ】
「ただいま」
「おかえり」
「待っていました師匠」
「師匠とは妾のことかのう?」
「はい、修行お願いします」
ドラゴンの女は帰ってきてすぐちび勇者に連れていかれた。
「魔王行くか」
「うん」
久しぶりに魔王と魔物退治だ。
【キィン】
【ズシャッ】
「ギェェェエエ工」
「俺たちの敵じゃないな」
「うん」
「帰るか」
「そうだね」
勇者と魔王は街に帰ってきた。
勇者たちの住む家の前に誰かが立っていた。
「おかえりなさいませ、王様がお待ちです」
「王様?何の用だ?」
「行けば分かります」
「そうか、魔王行ってくる」
「うん気をつけて」
そして謁見の間。
「おおきたか」
「何があった?」
「単刀直入だな」
「!」
「久しぶり」
「あぁ本当に」
「暗黒の勇者以来だな」
「今日は勇者にお願いがあってきた」
「?」
そして2人組の国に勇者は行くことになる。
山間部。
山小屋で勇者と2人組は休んでいた。
「それにしても急だな」
「あぁ時間がないからな」
「しかし内乱か」
「あぁ王子様が後を継いで叔父が面白くなかったらしい」
「俺は王子様を守ればいいのか?」
「いや、自分たちと秘密裏に動いて叔父一味を一掃する」
「分かった」
「もし王子様が負ければ国に未来は無い」
「ことは急を要するな」
「あぁ自分たちの国には後2日で着く」
「それまで王子様が持ちこたえてくれてると良いが」
「それは大丈夫だ、手練を何人か残してきたから」
「それは心強い」
「あぁ」
【ピコンピコン】
「何だ?」
「仲間からの連絡だ」
「ボソボソ」
2人組が何かで話している。
「なんだって!」
「どうしたんだ?」
「いやそれが王子様が原因不明の熱で倒れたと」
「休んでる場合じゃないな!」
「あぁ今すぐ出発しよう」
勇者と2人組は夜通し山を越え翌日の夜には国に着いた。
「どうする?」
「予定通り自分たちは叔父一味を一掃する」
「何処にいるか分かるのか?」
「この時間なら屋敷にいるはずだ」
「行こう」
「あぁ」
叔父の住む屋敷まできた。
門の前には見張りがいる。
勇者たちは屋敷の裏にまわりこっそり塀をよじ登り中に入った。
勇者は叔父を2人組は叔父の仲間をそれぞれ倒しに行く。
「誰だ!!」
【ザシュッ】
叔父はあっさり片付いた。
【ズダダダ】
向こうも大丈夫そうだ。
叔父一味を一掃し王宮に帰る。
王子の部屋。
「どんな具合だ?」
「それが熱が引かなくて」
「薬は?」
「全く効かない」
「このままじゃ…」
勇者は仲間の魔法使いからもらった薬を取り出した。
「その薬は?」
「効くか分からないが飲ませてみよう」
「今はやれるだけのことをやろう」
【ゴクッ】
「ウッ」
「ダメか?」
「分からない」
王子様の容態にに変わりはないように見える。
「このままこうしてても仕方ない、勇者は休んでくれ」
「あぁ分かったありがとう」
勇者は客間に案内された。
勇者は眠りについた。
「勇者きてくれ!」
「どうしたんだ?」
「王子様が!」
「!!」
勇者は慌てて王子様の部屋に向かう。
【ガチャ】
「王子様お連れしました」
「貴方が」
「王子様はじめまして」
「この度はありがとうございました、私はもうながくない、後のことは弟に任せてゆっくり休みます」
「そうですか」
「少ないですがこれを」
「ありがとうございます」
「またこの国に遊びに来てください」
「ありがとうございます、喜んで」
そして勇者は自分の国に帰っていく。
その夜王子様は息を引き取った。
いけいけ勇者様59 最上司叉 @moemee
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