第十話:天空の娼婦


 地球と月の間にある宇宙ステーション、通称「エデン」

 ここは天空のフロンティアだった。


 しかし所詮しょせん人類は天翔あまかける力を手に入れても進化する事無いケダモノのままだった。




「この写真に似たはいないか?」


「人間かい? あんたみたいな上客が人間なんか抱くってのかい? はははは、残念だがうちには似たはいないね」



 マダムはそう言って報酬のチップを受け取り、その価値に驚かされる。



「ちょちょっと、お客さん! 一週間、いや、三日おくれ! 必ずあんたの望むを探して来るから!!」


「そうか……見つけてくれるか…… そうだ、何人でもいいぞ? いたら全部私が買ってやろう、全てな!! ふは、ふははははははははっ、あーはっはっはっはっはっ!!!!」



 そう言って高笑いをするラゴはここ数週間このドヤ街の安娼館を回っていた。



 姉のクローンは一体では無かった。

 そして情報ではエスト同様、どうやらどこかの娼館で働いているらしい。


 ラゴは気が狂ったかのように彼女らをき集めようとしていた。





 もう二度と自分の手元から消えて無くらないように……







ラゴ・エスト -天空の娼婦- 


―― 完 ――

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ラゴ・エスト ー天空の娼婦- さいとう みさき @saitoumisaki

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