第15話 異世界でも、現実世界でも

第15話 銀貨何枚の価値を見出す?


レンタルコミックの棚に右端から左端迄、

全部異世界ファンタジーと言う光景を

街中で見掛けることがあるが、全部が全部、

異世界ファンタジー賞レースの受賞作品ではあるまい。

中にはきっと自費出版の冊子も紛れているはずだ。

レンタルコミック故にコミカライズ加工後の冊子だから

原作本と合計したら、おぞましい数の出版物が

全国各地で誕生している計算になる。

同郷に住むカクヨム作家はkindleデビューは済んでいるが

待望のコミカライズは夢半ばらしいので

彼の冊子が漫画になった暁には、又、分母の数が増して

異世界ファンタジー棚の盛況ぶりが激しく賑やかになる。


僕のデビュー作は現代ドラマと呼ばれるジャンルで

どちらが先と言うことも無く

アイドル46出身の原作本と似通った内容なので

アニメ映画化される商業プランは、先ず描かれないだろう。

自己最高傑作と謳うミステリも、世界のWALTと版権が被るので

キャラクター使用料などを差し引いたら、手元には塵芥しか残らない。

異世界ファンタジーがウケるのは現実世界との摩擦が薄いので、

自由に描いても誰かの権利を侵す心配が無い点も大きいと思う。


最も、僕は花魔法と言ういかにもなファンタジー要素と

80年代アイドルソングを紐づけしてしまい

権利が交錯する魔法で敵をやっつけようとしてしまっていたが。

「L」から始まるSNSは、別の書き物ではLIMEと表記したりした。

「え、それって誤植では?」に、なりかねないから

前者の方がより潔いでしょと言う持論。

配慮が抗争みたいなものを制圧/鎮圧することがある。

A書院と仕事をして、固有名詞の書き換えは執筆のたしなみになった。

名指しした本人以上に、読者が悲しむ事態もある

と言う説明には説得力があり、大納得で調印。

あと400文字置けるが、A書院から刊行する本は

全て銀貨8枚で融通したい。

半端もんBLUESを書きたくて書き始めた今回の手記。

音楽技術も麻雀知識も、一昔前を凌駕出来ていると言う自信が

今の自己を支えるレゾンデートル「=存在証明」だ。

誰にも負けないオリジナリティで

異世界であろうと、現実世界であろうと大暴れ、してやんよ!

半端もんBLUES、奏でる度に自己が高まる自虐の歌唱。<了>

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銀貨8枚 作家:岩永桂 @iek2145

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