兄弟の宴

 今まで数多あまたの酒豪と出会ってきました。

 とある酒のイベントで、C姐さんと出会いました。混んでいたから相席をお願いして、意気投合し、そのまま10年の付き合い。


 私を妹のように可愛がってくれるCさんは、どこかに出かけた際や、季節ごとのイベントによくプレゼントをくださる。

 昼飲みのオッサン達に紛れ、酒ケースをひっくり返して作ったテーブルの上で、砂肝をいただきながら、キャピキャピのプレゼント交換会。


「アタシとおそろね」

「うふふ。ありやとござます」


 とりあえず軽く一杯引っかけて、次の店へ。近況など語りながら串をつまみに乾杯。


「今日は呑むよ」

「は~い」


 良い感じに酔いも回ってきて、姐さんも絶好調。


「次行くで~!」

「へいぃ!」


 もう何軒回ったのか分からなくなる頃、ギブ。「私まだ飲み足りん」と、姐さんは独り明け方の街に消えて行きました。

 私はマーライオンになりながら、昼まで飲んでいたという姐さんのメッセージを見て撃沈したのでした。


 もう、姐さんというか、アニキと呼びたい。

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