第五話 ヘスティリア、婚約者と東へ向かう

「私、明日出かけます」


 夕食の際 、ヘスティリアは ヴェルロイドに言った。ヴェルロイドは思わず身構える。


 最近は一言の断りも無く、勝手に城を飛び出して領地のあちこちに出掛けてしまうヘスティリアである。それがわざわざ断って出掛けるのだから、ただの外出ではあるまい。ヴェルロイドが嫌な予感を覚えるのは当然と言えた。


「どこへ行こうと言うのだ?」


「ちょっと東隣の国まで。多分、一週間くらいで戻りますから」


 ヴェルロイドはヘスティリアの言葉の意味を考え、仰天した。


「ちょっと待て! それは許可出来ぬ」


 ヘスティリアはコテンと首を傾げた。


「何故でしょう?」


「何故もなにも、東隣の国と言えばノルレアであろう。我が辺境伯家とは因縁のある相手ではないか」


 ノルレア国は大きさがアッセーナス辺境伯領と同程度という小国である。この国はかつて、帝国に編入されたオルイール王国、つまりアッセーナス辺境伯領に反発して、他の小国と連合を組んでアッセーナス辺境伯領に戦争を仕掛けてきた事がある。


 戦争自体は帝国の支援を受けたアッセーナス辺境伯領が圧勝したのだが、それ以来アッセーナス辺境伯領とノルレア国は緊張関係にあるのだ。


「でも、ここ三十年は戦争していませんし、少しは交易もあるのでしょう?」


「それはそうだが、平民が小規模な交易をするのと、領主の婚約者である君が行くのでは話が違う。どうせ交易の話をしに行くのであろう?」


「勿論そうですよ。帝国最大の交易はノルレアの向こう。遥か東の果てにある帝国との交易です。現在はランディスに向かっているそのルートをオルイールを経由するルートに変更出来れば、これはアッセーナス辺境伯領にとって大きな利益になりますから。まずは行って現状を把握しておかなければ」


「しかし君を一人で行かせる訳にはいかん。危険だし、ノルレアの連中が領主の婚約者の来訪をどう受け取るか分からぬ」


 ヘスティリアは頬を膨らませた。


「ではどうするというのですか? 交易を盛んにするのですから、ノルレアとの交渉は早かれ遅かれ必須ですよ。いえ、早く話を付けなければ間に合わなくなります。多少の危険はあっても私は行きますよ」


 これは止めても無駄だな、とヴェルロイドは見て取る。この少女が自分の目的のためなら自分の制止など歯牙にも掛けない性格である事を、ヴェルロイドはもう知っていた。そして、港まで造り始めて交易を盛んにする事はもうアッセーナス辺境伯領としても決定しているのだからヘスティリアの言うとおり、ノルレア国と交渉して緊張関係を脱しておく必要はあるだろう。


 ヴェルロイドは考えをまとめ、ヘスティリアに言った。


「まぁ、待て。分かった。君が行くなら私も行こう」


「貴方も?」


「ああ、交易についての取り決めとなれば領主が出向く必要があるだろう。ノルレアの連中には少し変わった風習もあるからな」


 もしもその風習の通りになれば、ヘスティリアの手に余る。ヴェルロイドが行った方が良いだろう。


「向こうに使者を送って日程を調整してから出向く故、君は勝手に行動しないように」


「はーい。分かりました」


 妙に素直に返事をしたヘスティリアの口元は、不思議なことに少しニヤッと笑っていたのだった。


  ◇◇◇


 このところ、ヘスティリアは実に精力的に働いていた。


 港の建設予定地を早々に発見して気を良くしたヘスティリアは、領地中を馬で駆け回り(ケーラを背中に乗せて)交易拡大に向けての準備を着々と進めていたのだ。


 オルイールの街に宿屋を開業させるべく街の有力者に話を持ちかけ、農村を走り回って税以上の農産物を買い上げて城に集積する手配をしたりしていた。交易が拡大すれば必ず宿や食料が足りなくなるからだとの事だった。


「交易で中継地点の街が儲ける方法はいくつかあるわ」


 意図を問うヴェルロイドにヘスティリアは夕食の席でライ麦パンをもぐもぐと咀嚼しながら言った。


「まずは宿ね。交易商人が街で宿泊ぜずに単に通過されてしまったら街は儲からないわ。次に補給物資。食料、水、旅に必要な装備を購入してもらう。そのためには街はある程度の量の物資を常に蓄えている必要があるのよ」


 なのでヘスティリアはまず宿と食料の手配から始めたのだという事だった。


「その辺は基本ね。でも、交易で国を富ませる事まで考えるのなら、それでは全然足りないわ。交易で一番儲かるのはね。交易商人がこの街で商品を売り買いしてくれる事よ」


「? なんだそれは」


 悲しいかな、ヴェルロイドには全く分からない話だった。ヘスティリアは馬鹿にするでもなく親切に婚約者様に説明する。


「交易商人は物品をなんで運んでいるんだと思う? 最終的には売ってお金に変えるためよね」


 お金といっても帝国発行のお金と聖王国が製造しているお金は違う価値があるし、あるいは地金だけを貨幣とする場合もあるのだが、それは置いておいて、商人は遠くから運んできた物資を、お金という形にして利益にする事を目指しているのである。


 お金の良いところは持ち運びが容易な事と貯め込むことが出来る事である。銀行という金融業者に預ける事で持ち運ばずに遠隔地で引き出す事が出来て、旅する商人にとって安全であるというのも重要だ。


 しかしながら、商人が商品をお金に換えるのは、買ってもらえればどこでも良いという訳ではない。


 まず、何よりも儲からなければならない。つまり少しでも高く売れる土地で売りたいのだ。高く売れる土地はその商品を必要としている土地。異国の布地や香辛料や金細工などを遥々運んできたキャラバンの場合、そのような高価な品々を必要とする人々が沢山いる、大都会で売りたいわけである。つまり帝国ではあの帝都がそういう大都会に相当する。帝都の市場のあの賑わいはつまり、そういう風に考えた商人達が集まってくる事によって生まれているのだ。


 翻ってこのオルイールの街はどうか。人口は少なく、高価な商品を必要としてくれる人間は非常に少ないだろう。これでは交易商人にこの街を目指してくれと頼むのは無理である。


「だけどね、商人が商品を運ぶというのはリスクがある行為なのよ。それは運ぶモノが高価だったり大きかったりすればするほど高くなるわ」


 商人の移動にも旅費が必要なのである。例えばラクダや馬を連ねたキャラバンを仕立てて、遙か東の帝国にまで派遣するには、そこらの中規模の商人の全財産と同じくらいの費用が掛かるのだ。単純に旅費だけでも大変だが、これに加えて商品を仕入れる費用も発生するのだから、キャラバンを編成して交易に出すというのは超大商人にしか出来ない事だし、それでも一歩間違えば破産という巨大なリスクを抱える可能性があるチャレンジなのである。


 大型船を準備して海洋交易に出発するのにもとんでもない費用が必要だ。船の準備や船乗りの準備、交易品の仕入れと、海上で必要な食料や飲料水の確保。港に払う入港税だとか海峡の通行料だとか。ヘスティリアの父親は何回かそういう船での交易を行った事があり、その際に算出された費用の大きさと項目の多さにヘスティリアは目を回したものだった。


 事前に考えておくべき費用の他に、外的要因のリスクも当然ある。


 キャラバンなら山賊、野盗、盗賊に襲われる危険。天候が悪化して足止めや遠回りを余儀なくされる危険。酷いものでは通過しようとした国の軍隊に襲われて商人は皆殺し、荷物は没収なんてこともある。


 船だって嵐に遭えば沈むし、そうでなくとも風待ちで想定外の長期停滞を余儀なくされる場合もある。疫病が船に発生したり、船員が反乱を起こしたり荷物を横流ししたり、あるいはやはり強突く張りの港町の領主に襲われたりもする。


 交易商人には危険が一杯なのだ。そしてこれは当たり前だが、旅路が長くなればなるほど危険は増すものなのである。


 なので、本音を言えば商人としては移動距離を少しでも短くしたいと考えている。しかし同時に、商品は遠くから運んでくれば来るほど希少性が増し、珍重され、高値が付くのである。


 この相反する要素の間で、交易商人はギリギリの攻防を繰り広げるのである。リスクを下げるために安全な順路を辿るのは勿論、商人で組合を造り「何かあったら組合に所属する商人が総出で報復するぞ」と圧力を掛ける事で通過する国の王様が邪な考えに取り付かれるのを防いだり、野盗を国家的に取り締まるように要請したりするのだ。


 このリスクを低減する方法が中継交易である。


 どういう事かと言うと、交易品を最初から最後まで自ら運ぶのではなく、ある程度運んだら他の商人に売ってしまうのだ。買い取る商人は商品を「商人が最後まで自ら運んだ場合に想定される価格」で購入する。そうすれば交易商人は商品を運ぶ距離を短縮出来て費用や危険のリスクを低減できる。


 中継業者は商品を最終目的地、つまりお金に変えられる所まで運んで、当然購入価格に自分の利益を乗せた価格で販売するのだ。


「私はオルイールがこの交易の中継地点になるようにしたいのよ」


 ヘスティリアは言ったが、もちろんヴェルロイドには意味が分からない。ヘスティリアは続ける。


「交易の中間地点になる都市は当たり前だけど、交通の要衝である必要があるわ。交通の要衝っていうのは、そこが色んな所に繋がる道の分岐点になるという事ね」


 そういう意味ではこのオルイールの街は非常に有望だ。北と東からの街道がこの街で合流し、南の帝都に向けて伸びている他、西の山脈を越える街道もある。それは遠く聖王国やその先の異教の地まで続いている筈だ。


 ここに港が加わり、海路まで開拓されれば更にオルイールの重要性は上がるだろう。陸路と海路の中継地点は商人にとって非常に重要な都市になる事が多い。北や東の街道をやってきた商人がここで海路を進むために荷物を船に積み替えるようになればしめたものだ。


 オルイールの街で交易の中継が行われ、この地で商人同士の取引が行われるようになれば、莫大なお金がここで動くようになる。多くの商人が商館を構え、商人を当てにした銀行もやってきて、それに付随した様々な業者も住み着く事だろう。


 商人の取引が活発になればこの地に落ちるお金も増える。住民税や物資の出入りに関税を掛ければアッセーナス辺境伯家に入る収入も物凄いものになるだろう。そうなればヘスティリアの目論見通りだ。


 ヘスティリアの壮大な構想にヴェルロイドは驚くしかない。こんなに懇切丁寧に説明されてもなお、彼には彼女の想像する未来の全体像が見えて来なかった。無理もない。ヴェルロイドが商取引に疎いという事もあるが、いくらなんでもヘスティリアの考えが先走りすぎなのだ。


 だが、ヘスティリアはかなり本気で、わずか数年でオルイールを帝国有数の交易都市に生まれ変わらせるつもりでいたのである。

 

  ◇◇◇


 ヘスティリアとヴェルロイドは半月後、馬車で東の隣国であるノルレア国の中心都市、ノルレアへと向かった。彼らの乗る馬車とケーラたち従者の乗る馬車。そして護衛の騎兵が十名である。


 半月も待たされてヘスティリアはブーブー文句を言っていたが、ヴェルロイドとしてはノルレアに入国許可をもらうのに数回の使者の往復をさせなければならなかったのだから、これでも最速なのだと言いたい。


 ノルレアまではオルイールから二泊三日の行程だ。


「宿などないから馬車で寝るしかないぞ」


 ヴェルロイドが言うと、ヘスティリアは嫌そうな顔をした。


「貴方と同じ馬車で?」


 気になるのはそこか。ヴェルロイドは意地悪そうに笑った。


「そうだ。だが、安心せよ。結婚前の婚約者に手など出さん」


「なら良いわ」


 とヘスティリアは溜息を吐いただけでその話を終わりにした、実際、狭い馬車で席にもたれて寝るしかなかったのだが、ヘスティリアは平気で熟睡していた、むしろヴェルロイドの方がヘスティリアの存在が気になって良く寝られなかったくらいである。


 ちなみに、天幕なりを張って野営をしなかったのは、街道沿いが森で囲まれていて、こんな大人数が野営出来るスペースがなかった事と、野盗の襲撃があった時に馬車で寝泊まりした方が逃げ出し易いからである。


 道中、ヘスティリアは眉をへの字にして考え込んでいた。


「街道は良いとして、途中に最低一つは宿場を造らないとダメね」


 大規模な交易商人は今のヘスティリア達よりももっともっと大人数だ。野営も出来ないようではこの街道を通りたがらないだろう。森を切り開いて野営出来るスペースを何ヶ所か造り、きちんと寝泊まり出来る宿場を一つは築かねばならない。もちろん、定期的にパトロールを入れて野党を駆逐するのは大前提だ。


「そう簡単にはいかん。ノルレアとの取り決めで、この地域一帯には人が住んではならない事になっている。あと、この街道に軍勢を入れるには双方の承認が必要だ」


 それを聞いてヘスティリアが怒った。


「どうしてそんな訳の分からない決まりを作ったのですか! それでは交易商人がこの道を通らなくなって当たり前ではないですか!」


 人が住んでおらず、宿泊や補給にも苦労し、軍勢の見回りがないために野盗が跋扈し放題なんていう街道を誰が通りたがるのか。なるほど。ヘスティリアは商人がこんな便利な街道を通らないのは、特に理由は無いんだろう、なんとなくだろうと思っていたのだがちゃんと理由はあったのだ。


「仕方があるまい。両国の衝突を避けるためだ。実際、取り決めのおかげでこの三十年、両国の間に揉め事は起こっておらぬ」


「そのせいで両国とも困った事になっているのではありませんか! 揉め事を防ぐために交渉を断つなんて最も短絡的なやり方です! 金儲けの基本はなるべく多くの伝手を作り関係を維持する事なんですよ!」


 お金というものは、人と人の関係により価値が発生するものだ。自分が持っているだけでは価値が生じない。お金は多くの人の間を渡り歩けば歩くだけ価値が上昇する性質を持っているのである。


 だから多くの人と関わり、取引をすればするだけ自分の持っているお金、お金に変わる物品の価値は上昇する。なので商売の基本は出来るだけ多くの取引相手と関わる事なのだ。限定された人間関係しか持たない農民よりも、商人の方がお金持ちなのはこれが理由である。


 まして国であれば、領地であれば、関係を絶ってしまうなんて愚の骨頂ではないか。隣国との交通を阻害する取り決めなど百害あって一利無しだろう。


「両国とも困っている?」


 ヴェルロイドは問い返した。


「なんでそんな事が分かる? 我が領は確かに通商が阻害されて困っているかも知れぬが、ノルレアが困っているとは限るまい」


「貴方、ちゃんとノルレアに入っている斥候の報告書を読んだのですか? あれにちゃんと書いてあったでしょう」


 ヴェルロイドは戸惑う。ノルレアにはヴェルロイドが派遣した諜報員が住んでいて、定期的に報告書を送ってくる。もちろんだが、警戒すべき隣国であるノルレアの情報は重要なので、ヴェルロイドは報告書には毎回目を通している。しかし、そこからノルレアも困っているなどという事は読み取れなかった。


「まぁ、交渉してみればわかりますよ」


 ヘスティリアは説明をする事なく話を打ち切ってしまった。


 オルイールを出て三日目。ヘスティリアをヴェルロイドはノルレアの街に到着した。


 ……ヘスティリアはガックリとなった。いや、期待をしていた訳ではない。彼女だって資料を読み込む過程でノルレアの街の規模や様相は知っていたからだ。


 しかし、城壁代わりの木柵が巡らせてあるだけの、人口一万人程度の街は、想像以上に田舎町だった。これが一国の中心都市だというのだから驚きだ。


 ノルレア国は一応は国という事になっているが、実情はいくつかの豪族や部族の寄り合い世帯である。何かあると豪族や部族の長がこの町が集まって取り決めを行うのだ。帝国の東の小国は大体同じような国ばかりで、これが更に北に向かうと国の体裁すら無くなって豪族や部族が森の中でバラバラに暮らしているらしい。


 ノルレア国はその中ではまだしもマシな、文明化された国なのであり、昔から帝国と東北の小国や諸部族との関係の窓口になっている国なのであった。


 ちなみに、帝国編入以前のオルイール王国はノルレアを始めとした東北の小国や諸部族の盟主だったそうであり、彼らを率いて帝国に対抗していたのである。その状態から帝国に自分だけ帰順してしまったために、ノルレア国など東北の小国や諸部族が「裏切られた」と考えて戦争になってしまったのだそうだ。


 ヘスティリアとヴェルロイドは宿に入り、その晩は久しぶりにベッドでゆっくりと眠った、その翌日、アッセーナス辺境伯一行はノルレアの街の中心部にある集会所に出向いた。


 そう。集会所である。城とか議事堂とか言えるような代物ではない。辛うじて石造りで出来ていたが、どう頑張って評価しても田舎町によくある集会場にしか見えない。しかしここがノルレア国で重要な事を決める時に、各地の豪族や部族長が集まって話し合いを行われる時に使われる建物であり、ノルレア国で最も重要な場所なのだ。


 つまりは国の規模がその程度なのだという事であり、一応はノルレア国に所属している事になっている豪族や諸部族が、それぞれ好き勝手にやっていて国全体の事に興味を持っていないことの証明がこの建物なのだ。


 ヘスティリアは呆れ果てながらも内心でほくそ笑む。報告書で読んで知っていたが、これほど国にまとまりが無ければ、やはりノルレアは交易について大きな問題を抱えている事だろう。ならば交渉の余地はある筈だ。


 集会所に入ると、中には十人ほどの男が待ち構えていた。格好は飾り気のないシャツとズボンで、全くの平民服だ。そして全員物凄く体格が良い。ヴェルロイドは物凄い大男なのだが、彼らも負けず劣らず大男で、シャツからはみ出た腕には筋肉が隆々と盛り上がっていた。


 ヴェルロイドが進み出ると、中の一人の男がずいっと前に出てきた。赤毛の、やはりヴェルロイドよりもわずかに背が低いくらいの大男だった。年齢は五十前くらいか。彼は厳つい顔をニヤッと歪めて歯を見せて笑った。


「おう! ヴェルロイドじゃねぇか! お前が来るとは何事だ!」


 ヴェルロイドもニヤッと笑って言った。


「ガルデル。父の葬儀以来だな。息災で何よりだ」


 二人はガッチリと握手を交わす。


「残念だが用があるのは私ではない。こっちの、私の婚約者からノルレア国に提案があるらしい」


 ガルデルという男の灰色の瞳がギロっと動いた。ヘスティリアが思わず身構える。


「ほう! ヴェルロイド! お前が嫁を迎えるとはな! なるほどなるほど。小さくて可愛らしい女ではないか! こんなのでお前の相手が務まるのか?」


 ガルデルはガハハっと笑うと、ヘスティリアにその大きな右手を伸ばした。


「俺は今年のノルレアの代表を務めているガルデルというもんだ! よろしくな!」

 

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