また、会えたなら。

かま玉

在りし日の記憶。

 『ほら、つむぎ!いつまで寝ているつもりだい?早く続きをしようじゃないか!』

 

 春の木漏れ日みたいな、あるいは、夏の爽やかであどけない暑さみたいな声で誰かが、私の名前を呼ぶ。

 今すぐにでも、目を開けて確認したいけれど体が言う事を聞いてくれない。

 誰だろう。私の名前を呼ぶのは。

 でも、一つだけわかるのは、これは悪いものじゃないってこと。

 やけに居心地のいい空気を纏い、私は、微睡の中に手を引かれるようにして意識が途絶えた……。


 


『すまんな、つむぎ。ありがとう。とても、楽しかったぞ……。』

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また、会えたなら。 かま玉 @kamatama_

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