わんぱくなマサシくんとクールなヤスシくん。
二人はつい六日ほど顔を水に沈めていました。水死体ごっこです。
彼らは子供らしく遊ぶのです。境目のないふわふわとした遊びを……
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子供というのは割かし悪趣味に見えることもします。
物にあたったり、虫や小動物を殺したり、他人をいじったり、はたまたぶっ飛んだ設定の劇をしたり。
そうやって周りの性質や自分の立ち位置を測っていく。時には痛い目にあったり、ショックを受けたりしつつ、成長をしていくわけです。
現実に足をつけるために、一見現実感のないことをするわけです。
この物語に出る二人の子供は幽霊です。
彼らの現実は既に消失してしまい、ただそれを傍観するだけの存在になっている。長い時間を何の影響も与えられないまま、無為に過ごし続けることを運命づけられている。
見方によっては残酷ですが、マサシくんとヤスシくんが「ズッ友」なので、ずっと黄泉のほとりで遊んでいるのでしょう。
ほのぼの虚ろな短編物語でした。