全てを読んだ正直な感想
- ★ Good!
※あくまでも個人の感想であり、作者を貶めるものではありません。
この話を読み思った事は、シュウはエリが浮気した原因が自分にもあると思っているようですが、正直「こじ付け」というか「無理やり自分にも責任があると言い聞かせてる」のがどうにも読み手としては思えて首を傾げてしまう事。
恐らくシュウに多少なりとも「責」を持たせることでエリを100%悪者にせず、「許される道」を可能な限り作りたかったんだとは思いますが(勝手な推測)、正直あまりにもシュウ側の有責(悪い所)が見た感じほぼ無く、ただただエリの独りよがりな行動や浮気だけが悪く映り(被害者ヅラ)、それでも必死に許そうと再構築しようとするシュウの姿があまりにも可哀想すぎるとなってしまっているのが、シュウに対する救いがないように見えてしまう。
所謂「ざまぁ」とか「復讐」系ではないが、結局サレ側(シュウ)が大きく割を食ってしまい結果的に「許される」より「逆ざまぁ」みたいになってしまったのがちょっと残念。
これがもっとシュウにも悪い所があったうえで、エリの行動に対する同情心的なモノがあれば再構築までの道のりに対して感情移入などが出来たとは思います。
結果シュウはエリを受け入れ再構築の道を選びましたが、果たしてシュウはその後の人生の中で「本当の意味」でエリを受け入れられるでしょうか。
最後に互いに不穏な一文がありました。シュウは「受け入れると決めたんだ」、そしてエリは「あんな自分勝手で乱暴にするんじゃなくて……ダメだよ私、あんなのと比べちゃダメ。」と。
ここから察するにシュウは未だに全てを受け入れておらず必死になっており、エリに至っては冬矢との情事を忘れようにも忘れてはおらず、当時は嫌だと思っていても結局は乱暴な行為に快楽を感じており、その快楽が体に刻み込まれて無自覚にシュウとの優しい営みと比べてしまっていました。
これで本当にハッピーエンドなのだろうか。
子供が出来て本当にシュウはハッピーなのだろうか。
ただただシュウが不憫で仕方ありませんし、エリに対する同情心は欠片もありません。正直私は最後の最後にエリを悪女と認定しました。
まさか夫婦の営みを比べるとは思いませんでした。
長々と書いてきましたが、最後に個人的な感情だけで感想を書きます。
私は描かれない2人の未来を勝手に思うなら
シュウ”だけ”が報われ、救われて欲しいと”強く”思っています。