第21話

それから月日は過ぎた。

俺は今、大学生として日々を謳歌している。


イケメンだった顔は時間が過ぎるとまた元に戻ってきた。

頭もスポーツ能力も、戻ってしまった。


でもそれでよかった。

ナナミは俺が元に戻っても俺のそばにいてくれたから。

きっと、見放すには同じ時間を過ごし過ぎていたのだろう。

同じ気持ちも同じ話も、俺たちを結ぶには十分だった。


ナナミからは今でも謝罪の言葉を受け取る。

高校時代の友人と時々会う。

もう十分だった。


もう復讐したいとは思わない。

そんなものに縋りたいとは思わない。


縋るなら俺は人生に縋りたい。


努力次第で人との付き合いは変えられる。

それが、俺の学んだことだった。

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見下されていた俺が魔法を使ってイケメンになり,見下していた奴らに復讐する お餅。 @omotimotiti

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