わたしがうつ病になるまでseason2
第27話 不安
母の為、小さな声で孫が見たいと話していた。母のためだけに子どもを作ることは違うとわかっている。一人の命を授かる事は嬉しい事だが、それには責任感が伴う。命を育てるのとはそう言った事だ。
妻も子どもについては賛成であった。しかし、今では無い事は二人とも理解していた。病気の妻と社会人二年目のわたしで養えるとは到底思えなかったが二人で子どもが欲しい気持ちを分かち合い、計画を練ることにした。
一旦結婚して暫く経ち、妻が計画していた新婚旅行を行うことにした。わたしもボーナスが入り少し余裕ができたことで行くことに賛成できた。国内にはなったが有数のホテルに宿泊し設備に驚き、コース料理の高さに驚き、部屋にプールが付いていることに驚いた。驚きの連続であったが楽しい時間はあっという間に過ぎた。しかし、妻が不自然に携帯を見る時間が出ていたことを見逃さなかった。暗証番号は分かっているし最近変更したことも見ている。また妻自身から暗証番号を教えて来た。過去の浮気の事について悪いと思っているのかわたしには教えておく、との事だった。
では、なぜ変える必要があった?
わたしに教えるのであれば変える必要はないのではないか?
色々思いは巡ってくるが、妻がお風呂に入っている時に何の気無しに携帯をロック解除する。
あ、そう言うことか。
理解が及んできた。妻を疑って悪いと言う気持ちと同時に怒りがわたしに降り注ぐ。
連絡相手は昔の恋人だった。簡潔に述べると妻は会いたがっておらず最終的にブロックをしていた。相手は既婚者である事を知りながら迫って来ていた。
妻がお風呂から上がったら詳しく聞こう。そう思っていた。
私がうつ病になるまで、 轟ミチル @RYOTA0413
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