王都へ至る道③
リュウドー、フユミ、キラリ、ナギオは翌日、街を出た。少し道を進むと林に入り、獣道になる、そこでゴブリン達の残党に出会ったが、容赦なく四人は倒していく。
「まだいたのかよ」
リュウドーが舌打ちをした。
それにキラリは油断せず惨殺して言う。
「あいつらの生き残りだね、というより、おこぼれを狙う者達ってところかなぁ」
ナギオの両眼は血走っていてそれどころではない、刀がみるみるうちに朱に染まった。
フユミもなんなく楽々と倒していく。
そして、ゴブリン達の残党は全滅した。
そして、また林を進んでいく。
フシュー、フシュー、と奇妙な音がする、肉の塊には見えない機械質な肉体である。
それが四足歩行、翼は無い。四角っぽい、それがドラゴンの一種、メタルドラゴンだ。
「ゴブリン達ヲ、狩ルノガ任務ノハズ、シカシ、ソレヲコイツラ、先、ヤラレタカ」
メタルドラゴンが機械質な声を放つ。
「そうだよ、もう昨日と今日で終わったよ」
フユミが言う。
「ナラバゴブリン達ヨリモ強者達ヨ!我ガ力試サセテ欲シイ!魔王軍ヨリモ強者達!」
メタルドラゴンが四人に向かってきた、それをナギオが
「コ、コンナ者二………」
メタルドラゴンに一撃は致命傷に近いが、フユミが追撃をする、額に強烈な一撃だ。
「あばよ、少しは………て、お前なんだ?」
「お前達………まぁいい、例の男によって強化された魔物でなく、人間ならばな」
林のすみにその小さい者はいた。ドワーフだ。白髪交じりの髪、結んだ髭をした。
「オラはリラゴって言うが、お前達は強いな、メタルドラゴン試作機が台無しだ」
「それはすまない」
フユミが何故か謝罪する。
「お前さん、魔王軍との
「………そうだけど」
一応フユミは肯定した。
「勇者のなりかたは色々ある。コロシアムでチャンピオンになったり、魔王軍の幹部を倒したりな、王都では勇者達が集められている、それも一人二人ではなく、まずは十人規模の師団を作ろうとしているらしいな」
「良いことを聞いたな」
リュウドーがそれに興味津々だった。
「だが、俺達は北都のアサシン同士の抗争に関与したい、コロシアムはその後だったな」
「まだ行きたいのかよ」
リュウドーの言葉にキラリは呆れている。
「イケルイケル、チャンピオン成レル」
死にかけのメタルドラゴン試作機が肯定する。ドワーフのリラゴはその頭を叩く。
「失敗作め、これじゃあサイボーグ路線のリンキの方が優秀だっていうのかよ………」
「リンキ?」
フユミが名前について聞いた。
「ソイツはチャンピオンになりたがっていた、獣人も蛮人もアマゾネスも犇めくコロシアムの新しいチャンピオンは難儀だぜ?」
デスゲームクリアした仲間達でSSS級激難の異世界に異世界転生して勇者のパーティーを組む英雄譚 飛瀬川吉三郎 @hisekawa
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