王都へ至る道②

「へくちっ」


その頃、ダークエルフの国、ヘルガルドに住まう女王ヘクトガルザはくしゃみをした。


「噂か?まれだな」


「あの新魔王軍裏四天王の新参者でしょうかか?」


玉座に近くにいた側近がそんな事を言う。


「別に、誰だろうと究極的闇魔法で、ほふる」


そう言って、片手に黒い炎を宿らせた。


その炎はドラゴンを一瞬で炭にして、船での旅路でセイレーンに放ち、供物にした。彼女は美味だと言った。その時の悲鳴はそれまでの美しい歌声とは全く真逆の醜い断末魔だ。


ホーリーエルフがクエストで発注した女王暗殺の任務中の集団が寝込みを襲った時、皆殺しにして、最後の一人は夜空で火だるまとなった、そしてホーリーエルフが直談判した。


聖なる女神ヤツダラの樹木の自然魔法の木々には水が多分に含まれていて燃えにくい。


それに四肢を捕まれても、無意味であった。


そして、退散を余儀なくしたホーリーエルフは次こそ優秀な冒険者と共に来るだった。


その究極的闇魔法の名前は原初の闇ホシェフ


エルフは自然崇拝から神聖な万年樹まんねんじゅの神域に住まう者をホーリーエルフとしており、その周辺、近場の森林の村のぐん、時に危険極まる巨大ボアを狩り、知能を授ける泉により知恵を持つようになった猿、小規模魔獣イヴィルビースト、それをついばむ事になった鷹、森の頂点捕食者ちょうてんほしょくしゃハイホーク、しかし、その山菜、キノコ、村には畑もあり、様々な野菜、トマト、じゃがいも、とうもろこし、白菜、キャベツが採れる菜食主義者達がエルフで巨大猪、小規模魔獣、ハイホークとは生態系の近くにいる存在でそれら全てを燃やす火、特に忌々しい魔神クルエルドの拝火教はいかきょうを信じて肉食をするのがダークエルフである、その長、ヘクトガルザの権能ごんのうが、いびつに煌めいた。そんなところで閑話休題かんわきゅうだいというところになる。


リュウドー、フユミ、キラリ、ナギオは宿の二階の寝室で、会議を少し開くことにした。


「やっぱり、魔王、いるのかな?」


ナギオが眼を光らせて言った。


「いると思う………それ以外にも厄介なのがいたら厄介だと思う」


フユミが怪訝な顔で言う。


「裏四天王とかかな?」


リュウドーが楽観的に言った。


キラリはどうでもよさげだった。


「まずは冒険者としての資格が必要だから王都でいこう、ついでに勇者指定されたいな」


フユミがゲームか何かを思い出す。


「魔王ね、どちらにしても、そんなのがいるならば、俺ぐらいしか倒せないな、勇気とかじゃないよ、殺意の問題、俺なら出来る」


デスゲームをクリアした事が自負に繋がる。





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