ようやく

「お義父さん・・・」

小さく呟く妻の肩を抱く男はジッと見つめていた。


「おやじ・・・」

息子の口元は父親と同じように微かに綻んでいた。


静かに眠る僕は。

きっと、幸せな夢をみているのだろう。


何故なら。


結婚前の。

君と出会った時を過ごしているのだから。


数十年。

時を戻して。


君に出会い。

恋におちた。


そんな。

素敵な夢。


一足先に。

旅だった君に。


ようやく。

会える。


僕は。

本当に。


幸せだと。

思ったのでした。

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恋におちたら・・・ 進藤 進 @0035toto

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