第21話 電子書籍出版! 登録と作成方法について

 前回の記事から少し時間が空きましたが、「勇者フルート物語0 魔法の金の石」の電子書籍はBOOK☆WALKWERの審査をスムーズに通過して、無事に出版されました。


「勇者フルート物語0 魔法の金の石」(電子書籍版)

https://bookwalker.jp/de4ff264c0-36fd-439e-8e33-478b425e519d/



 BOOK☆WALKWERでの電子書籍の出版方法をここに載せようと思うのですが、販売価格を無料に設定したのでロイヤリティ(印税)の受け取りは発生しません。

 そのうちに有料販売も行うつもりなので、ロイヤリティについては詳しくわかってから書きたいと思っています。


 出版のための登録は「著者センター」というところから行います。

 出版する本を無料に設定するとしても、メールアドレスと口座の登録が必要になります。

 私は以前、発達障害の子育てエッセィ本を出版した際にフリーライターとして開業届も出したので、そちらのアドレスと口座を登録しました。

 出版関連の口座を個人の口座と別にしておくと、経費の流れがわかりやすいし、年末の確定申告の際にも楽になります。まあ、BOOK☆WALKWERでは経費をかけずに出版することができますが……。


 「BOOK☆WALKWERには電子書籍データ作成の専用アプリがあります」と書いてあるのですが、これは漫画などの絵専用の作品をデータ化するためのものです。

 小説であれば、作品をなんらかの方法でEPUBという国際基準の電子書籍ファイルに変換しなくてはいけないし、これは自分で行います。

 私は一太郎ユーザーなので、一太郎2023を使ってEPUBファイルに変換しました。

 WordファイルをEPUBファイルに変換する方法もあるようなので、関心のある方は検索してみてください。


 一太郎なら電子書籍の表紙まで作れるのですが、BOOK☆WALKWERはもっと大きなサイズの表紙を推奨していたので(縦1600px×横なりゆき)自分で画像ソフトを使って作成しました。

 表紙のイラストには、『フルート』シリーズの愛読者の友人が以前描いてくれた作品を使いました。城と闇のドラゴンを組み合わせたイラストで、私のお気に入りの1枚です。

 タイトルなどにはレトロなフォントを使って、昔懐かしい少年少女文学全集のような雰囲気に仕上げました。


 本文は「リフロー」にしました。端末の画面サイズや個人の設定に合わせて、行数や字数、文字の大きさなどを変えて読むことができる形式です。私の作品は本文中に挿絵がまったく入らないので、この形式一択でした。

 これに対する「フィックス」はレイアウトが固定されて表示される形式です。写真やイラストなどの画像データと本文をきちんとレイアウトした、漫画や写真集などの作品のときに使います。


 私はカクヨムで連載した原稿を一太郎にコピーして、さらにEPUBファイルに変換する、という手順で作業しました。慣れればそう時間はかからないのですが、カクヨム記法のルビや傍点はEPUBに反映されないので、それだけは一太郎の検索機能で拾って修正しました。


 作品を公開するには、専用ページで必要事項を記入して、BOOK☆WALKWERの審査を待ちます。

 ヘルプには「5営業日くらいかかる」とありましたが、今回は3日くらいで審査を通って公開になりました。

 その後の販売状況は、個人のページの「販売状況を見る」というところから1カ月ごとに確認することができます。



 最後に、カクヨムで公開している作品を、どうして電子書籍でも出版したかについて。

 読者がカクヨムなどのweb小説サイトで充分読んでくれれば、わざわざ電子書籍にする必要はないように思います。

 ただ、私と交流がある人たちは私と同年代のことが多くて、web小説サイトに馴染みがない人も大勢います。

「カクヨムで連載しているから、よかったら読んでみてね」と言っても、会員に若い人が多いから気後れするのか、敬遠されることが多いのです。

 その点、電子書籍は一度ダウンロードすれば読み切ることができるし、中高年でも最近は電子書籍に慣れてきているので、電子書籍にしたほうが取っつきやすいようです。

 カクヨムは小説をweb上で連載するには非常に使い勝手が良いので、ここで連載しては、完結した巻からBOOK☆WALKWERで電子書籍化する──という形で進めていこうと考えています。


 さて、私は正式に『勇者フルート物語』の販売も始めたことになります。

 無料販売だからロイヤリティはまったく発生しませんが、それでも出版は出版です。

 そろそろ「ネットでファンタジー小説を書いている作家です」と、作家を名乗ってもいいのかしら……? と考えている今日この頃です。



 


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