ケーキ屋さんで働いて、自分の特性を再認識した件について

第6話「どうして出来ないのか、ちゃんと考えてください！」考えました

「西さん。西さんは本当に仕事が出来ない。もう十二月だけど、十二月には出来るようになっているはずだったけど、間に合わなかったじゃないですか。みんな、西さんのことを気にして仕事をしているんです。だから、みんなの迷惑なんです。西さんがいることで、みんなの仕事の邪魔になっているんです。西さんのせいで仕事が出来ないんです。いったいいつになったら出来るんですか？　わたしは悔しいです。教えているのに、どうして出来ないんですか？　西さんも悔しいって思ってください。そして、どうして出来ないのか、ちゃんと考えてください！」

　どうして出来ないのか。

　それは前から考えていて、結論は出ています。

　一つ。

　教える内容がそのときどきで違うから。

（この間は、宅急便の包装の仕方が違った。）

　二つ。

　人によって、教える内容が違うから。そして、オーナーさんにも古参Hさんにも怒られると思うと、緊張してよけい間違えてしまうから。

　三つ。

　マニュアルがないから。そのくせ、指示は超細かいから（そしてときどきで言うことは変化する）。

　四つ。

「失敗」は全部わたしのせいだと思っているから。

（わたしのせいじゃないことで、怒られることも多い。）

　五つ。

　特性がケーキ屋さんに向いていないから！

（ああ、身も蓋もない。）

　恐らく、改善はされないと思われます。

　しまこは心の中でそっとつぶやきました（ひどい）。