未来は勝手にやってくる

佐江野あまねは奇跡の少女だった。

その才能を人類のために大いに生かし、そして儚く散った。

若くして失われたその才能は世界中から惜しまれたが、再び技術と共に息を吹き返した。

佐江野あまねの声は大切に保存され、世界に発信され続けた。その声に、以前より愛を感じると涙する者もいた。


佐江野あまねを讃える碑が建てられ、記念日が生まれ、彼女は英雄として世界から愛されている。本来起きたであろう反乱も食い止められていた。


人々は何も知らないが、間違ってはいなかった。新たな「Mシステム」は真に愛され、今なお人々を救い続けている。



ごめんね、アマネ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

祝福の音 藤間伊織 @idks

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ