痛みを抑える方法

 ブロック注射を受けに痛み緩和病院まで時間をかけてタクシーで出かける私。

 そんな中、タクシーの運転手さんにひどく同情されてしまった。


「痛いのだけはもうどうしようもありませんしねえ。痛い以外なんにも考えられなくなりますんで」

「わかりますー」

「でも痛いからと安静だけだとどうにもならないんで、無理矢理動かすしかないんですよねえ」

「わかりますー」


 たまたま乗ったタクシーの運転手さん、気の毒なほどに病歴が長い人で、痛みのプロフェッショナルが過ぎた。通院続けているのを気にして、料金負けてくれるレベルだった。本当に申し訳がない。

 ちなみに痛さの加減にもよるものの、痛みには、「冷やす」「安静」「動けるようになったら泣きながらでもいいから動く」以外に対処方法がない。

 ちなみに寝たきりになって泣いていたあとは、私はほぼ無理矢理動いている。寝たきり状態のときは、五分動いただけで痛さのせいで動悸息切れが激しく、すぐ倒れていたし、立って着替えることすらできなかったし、今も正直あまり具合はよくないものの。立って着替えることができるようになったし、五分動いただけで動悸息切れはしなくなった。ただ、天気の影響はもろに受ける。雨の日はヘルニアも引かれた足もずっと痛い。つらい。

 はねられて痛かった足も、風呂の仕上げに冷水かぶっている。この寒いご時世に、全く温まらないのも体に悪いものの、患部を温めると炎症が悪化するので、体が温まったあとは即冷やさないといけない。

 ちなみにブロック注射を受けた日は基本的に風呂は厳禁でシャワーのみ。シャワーである程度温まったあとは、即痛い部分を冷水被るようにしている。

 秋から冬に移り変わる季節。この頃が一番ヘルニアにとってはよろしくない季節だ。


 相変わらず面白い話ではない上に、ただ腰が痛い尻が痛い足が痛いと泣いて七転八倒しているだけのエッセイ。

 これからも頑張って保存療法続けていきますという形で、お別れしたいと思う。

 さすがにこれ以上は、「手術! ヘルニアの除去手術!」にまで話が進展しないと書くことがない。

 腰を大事にしようと、自動車いすには気を付けようと、案外世の中いい人もいるので出会いは大事にしようという安易な言葉でお茶を濁して終わらせたいと思っている。

 痛いに頭を八割を持っていかれると、小説が書けないのだ。プロットは切っていても、それに合わせて書くことができなくなる。世の中痛みはないに越したことはない。

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それにつけても腰は大事 石田空 @soraisida

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