第49話

 七並べやババ抜き、大富豪で遊んでいた6人。終始テンションの高かった美柑は遊び疲れ寝てしまった。


「美柑ちゃん寝ちゃったね。」

「可愛いですね…。」

「…ママ…。」

「あ〜寝ちゃったか…。寝ちゃう前に帰りたかったんだけど…。」

「いいんじゃない?そうだ!どうせだし、夕飯うちで食べて行きなよ!」

「いいの?」

「お母さん達帰ってきてからになるけど、みんなで食べよ!」

「じゃあお願いしてもいい?」

「うん!あ、美柑ちゃんベッドに寝かせてきちゃうね?あと、お母さん達にも連絡しておかないと…。」


 美柑をベッドに寝かせ、雪達にL○NEを送る。直ぐに問題ないと返事が来た。


「遥先輩、夕飯は何にしますか?」

「人数多いしお鍋がいいかなって!」

「材料あります?」

「あ"っ…。買いに行かないとかも…。」

「それなら私達が行ってくるよ。」

「遥ねぇ、任せて!」

「じゃあ、お願い!」


 三咲と楓と栞に鍋の材料を買ってきて貰う事に。

 リビングには遥と琴葉の二人きりになった。


「遥先輩…ギュッてしてください…。」

「いいよ!おいで?」

「んっ………。」

「琴葉ちゃん顔上げて。……ちゅっ……。」

「遥…先輩…もっと……。ちゅっ……。」


 二人きりになり、抱きしめ合いながらキスをする。


「ちゅっ……んぅ……れろ………んちゅっ……。」

「ちゅ………んっ……ちゅっ……ちゅる……。」


 触れ合うようなキスから始まりだんだん激しくなり次第に舌を絡め合う。静かなリビングに響くのは、くちゅくちゅという二人の舌が絡み合う音。


 時間を忘れてキスをしていた二人は、インターホンの音で我に返る。急いでドアホンを確認し、エントランスのドアを開ける。


「ただいま。」

「お、おかえり!は、早かったね!」

「そう?結構時間経ってると思うけど…。二人で何してたの?」

「うぇっ!?な、何もしてないよ!?」

「なんでそんなに慌ててるの?」

「え、あ、慌ててないよ?ホントに!全然!」


 慌て過ぎてむしろ何かあったと言っているようにしか見えない遥。

 そこへ寝室で寝ていたはずの美柑がやってきた。


「ねーね達ね!ギューってしながらちゅーしてた!」

「み、美柑ちゃん!?」

「パパとママみたいだったよ!」

「ぶふっ…」

「み、美柑ちゃんストップ!」

「んぇ?」

「ま、いいんじゃない?二人の家なんだし。ただ、状況とかは考えた方がいいかもね」

「うぐっ…その通りです…返す言葉もございません…」

「そうですね…」


 何をしていたかがバレてしまい顔を羞恥に染める遥と琴葉。流石に小さな子に見られていたのは恥ずかしかったのか、これからは自重しようと決めるのだった。

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