第30話 / side 琴葉11
本話では☆以降視点が切り替わります!
家具屋へ着いた二人は箪笥以外にも色々と見て回る。
そして最後に寝具エリアにやって来た。
「琴葉ちゃん、ベッドどうする?」
「うーん、正直先輩と一緒に寝たいので…」
「私もなんだよね。それでなんだけど、新しく少し大きいベッド買わない?今使ってるシングルベッドでもいいんだけど流石に狭過ぎるからさ」
「先輩にギュッてしてもらって寝るの好きなんですけどね…。でも、危ないですもんね」
「怪我しちゃったら嫌だもんね。ダブルでいい感じのがあったら買おっか」
「はい!」
偶に並んで寝転がってみたりしつつベッドを吟味していく。
そんな二人に最初は声をかけようとしていた店員も、あまりのてぇてぇ空間に「邪魔をしてはいけない!」となり、様子を伺うだけとなっていた。
「どれにしよっか?」
「さっきのとか良かったですよ?ベッドの下に収納スペースがあるのも便利ですしね!」
「確かに!あれよかったよね!あれにしよっか!」
「はい!次はマットレスですか?」
「そうだね!こだわりとかある?」
「特にはないですね…でもこれを機にこだわってみるのもありかもですね!」
「いいね!色々また見てみよっか!」
ベッド、マットレス、枕その他もろもろを見て回った二人は商品番号の書かれたカードを持ちレジへ行き会計を済ませる。
翌日配送が可能だったので頼み、次の店に向かうことにした。
「いやー高かったね!」
「そうですね。長く使うものでしょうし、仕方ないですね!」
「うん!次は何処行こっか?」
「そしたら、食器を見に行きたいです!」
「いいよ!」
次なる目的地を決めた二人は手を繋いで歩き出した。
そんな、二人の会話をたまたま聞いていた店員は口元を押さえてプルプル震えていたとか…。
☆☆☆☆☆
色々と買い物を済ませ気付けばお昼の時間を過ぎてしまっていた。
「あっ、もうこんな時間。ご飯どうする?」
「うーん、フードコートで好きな物買いますか?」
「そうしよっか!何食べようかな〜」
お昼を過ぎていた為、簡単に空き席を見つける事が出来た。先輩はうどんを食べるようだ。私は何にしようかな…。
うーん、パスタがいいかな。
ササッと注文をして、呼び出し用の機会を貰うと確保していた席に戻る。
先輩の方は少し待つ様なので、スマホを弄りつつ呼び出しの機械が鳴るのを待つ。
ふと、影が落ちてきたので顔を上げるとニヤニヤといやらしい笑みを浮かべた男性が二人立っていた。
「ねぇ君一人?俺らと遊ばない?」
「俺らと遊べば絶対楽しいよ!」
一体何を根拠に言っているのやら…。
さっきから胸に視線が行ってるの丸分かり。
「一人じゃないです。デート中です」
「えっ?でも居なくない?帰られちゃった?」
「ご飯買いに行ってるだけです」
「君みたいな可愛い子置いて買い物行くとかありえないっしょ!」
こんな人達に可愛いとか言われても全く嬉しくない。なんなら鳥肌立ってきた。先輩早く戻って来て!
そんな私の願いが通じたのか先輩が丁度戻ってきた。
「あんた達、私の彼女に何してんの?」
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