第27話

お読み下さりありがとうございます!

本日2話目の更新になります。

1話目がまだの方はそちらからお読みください。


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 クラスメイトが聞き耳を立てる中、三咲は遥を問い詰めていた。


「えーっと、色々聞きたいんだけど、最初から整理しよう。きっかけは?」

「うーん、正直私付き合ってから気付いたんだけど一目惚れなんだと思う」

「私は先輩に救われました」

「まずははるから行こう。一目惚れってのは?」

「えっとね?私と琴葉ちゃんって家が隣同士なの。4月に隣の部屋に琴葉ちゃんが引越しして来たんだけど、最初に挨拶に来た時から可愛い子だなって思ってたの。今にして思えばそういう事だったんだなって」

「ふふっ懐かしいですね!私も隣の部屋の人がとても優しそうな人で安心してました」


 遥が琴葉との出会いについて話す。

 懐かしむようにあれこれ話し出す二人を先へ促す。


「なるほど。それで、柊さんの救われたってのは?」

「かなり個人的なことを含むので詳しくは説明出来ないんですが、悩んでいた所を助けていただきました」

「わ、私は別に何もしてないよ!」

「そんな事ないです!私はとっても救われたんです!」


 やったやってないの押し問答が始まりそうなところをバッサリ切り捨てる三咲。


「その辺は後にしてくれ。で、どっちから告白したの?」

「私です」

「ふむふむ、やっぱり悩みを解決してくれたから?」

「それもありますが、先輩が優しくギュッて抱きしめてくれたんです」

「ふーん、さすがはるね」

「な、何かな?みーちゃん?」

「昔から天然タラシだったなと思ってね」

「そうなんですか?」

「はるは昔っから明るい性格してて、誰彼構わず絡みに行くからそういうので救われてた子は多いわよ」

「なるほど…。とてもいい情報をありがとうございます。先輩のその優しさが、私だけに向けられたものでないのは少し残念ですが、逆言えば先輩は下心なく私に優しくしてくれていた訳ですからね」

「そうだね。はるはそういうの全くないね」

「えっ?えっ?」


 自分の事なのに置いてけぼりになる遥。

 だんだんと頬を膨らませる。

 正面に座っていた三咲はその様子に気付き苦笑いをする。


「はる、ハムスターみたいになってるよ」

「むぅー。琴葉ちゃんは私の恋人なんだから取っちゃダメだよ!」

「取らないから安心して!」

「先輩!?」


 琴葉の腕に抱き着き自分の恋人であると主張し、それに対してヒラヒラと手を振りながら答える三咲。そして突然抱き着かれ驚く琴葉。更にはキャー!っと黄色声を上げるクラスメイトや廊下から教室内の様子を伺っていた他クラスの生徒達。


 そして、教室前の廊下は人が人を呼び物凄い人集りになっていた。

 昼休み終了の予鈴が鳴るまで。


「あ、遥先輩そろそろ教室に戻りますね!」

「うん!琴葉ちゃん!また放課後にね!」


 遥に見送られた琴葉は廊下に出来た人集りに驚きつつも上機嫌で自分の教室へ戻って行った。



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お読み下さりありがとうございます。

またしても♡、☆を頂いてしまいました。

趣味で描き始めた本作ですが、こうして評価をして頂きとても嬉しく思います。

これからものんびり続けていくつもりですのでお付き合いいただければと思います!

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