第25話

お読み下さりありがとうございます!

本日3話目の更新になります。

1.2話目がまだの方はそちらからお読みください。


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 他愛もない会話をしながら登校する二人。

 学校の近くまで来ると流石に視線を感じた。

 片や聖女様と呼ばれる銀髪美少女。片やひっそりと全学年で人気のある巨乳少女。


 周囲に視線を向ければ、こちらをチラチラと伺い隣を歩く友人と思しき人と何かを話す姿。


「すっごい見られてるね」

「そうですね…見られる事は慣れているつもりですが、あまり心地よいものではないですね」

「うーん。まぁ今日だけでしょ。物珍しくてみんな見てるだけだろうし」

「それは…どうですかね?」

「あー琴葉ちゃん可愛いもんね〜」

「いえ、そうではなく…」

「えっ?」


 あまり自分の容姿に自覚のない遥は、視線の原因の何割かが自身にある事を理解していない。


「なんでもないですよ、先輩」

「そう?」

「はい、それよりお昼はどうしますか?」

「あ、そうそう!お昼休みに琴葉ちゃんに紹介しておきたい子が居るの!」

「では、一緒に食べましょうか!」

「そうだね!こっちが迎えに行った方がいい?」

「もしよろしければ、私が先輩の教室に行ってもいいですか?」

「大丈夫だけど…琴葉ちゃんは大丈夫?」

「大丈夫ですよ!では、お昼休みになったらすぐに行きますね!」

「うん!待ってるね!」


 下駄箱へ着いた二人はそれぞれの場所へ行き靴を履き替える。


「じゃあ、また後でね?」

「はい!あ、先輩ちょっと待ってください!」

「ん?んっ!?琴葉ちゃん!?」


 急に琴葉に抱き着かれて驚く遥。

 周囲に誰も居なかったとは言えこんな事ではすぐにバレてしまう。


「先輩パワー充電出来ました///これで午前中は頑張れそうです///」

「うっ…。そんな事言われたらダメって言えないじゃん…」

「先輩もどうですか?」

「するっ!ぎゅーっ!」

「んっ…///」


 互いに何かを充電した二人は今度こそそれぞれの教室へと移動した。


 教室へ着いた遥は中に入ると誰にともなく挨拶をする。


「おはよー!」


 まばらに返ってくる挨拶の中、自分の席へ移動する。荷物を置き授業の用意をしていると、1人の少女が近づいて来た。


「はる!おはよ!」

「みーちゃん!おはよ!」


 私のことを"はる"と呼び挨拶をして来たのはみーちゃんこと、狭山 三咲さやま みさき。幼稚園来の幼馴染で、小中高とずっと一緒なのだ。


「今日も変わらずいいおっぱいで」

「もう、みーちゃんったら」

「さて、今日も一揉みさせていただきますか!」

「だ、だめ!絶対ダメ!」

「う、うん。揉まないからそんなに睨まないでよ!」

「えっ?あっ、ごめんごめん」


「大丈夫よ。それよりその首の赤いのどうしたの?」

「えっ!?む、虫刺され…だよ?」

「12月に?」

「12月に」

「…………怪しい」

「あ!今日お昼一緒に食べよう!?」

「それはいつもだからいいけど、話そらそうとしてるのバレバレよ」

「うぇっ!?な、なんのことかなーぴゅーぴゅー」

「嘘つくのヘタか!」


 誤魔化そうとして吹けもしない口笛を吹こうとする遥。


 キーンコーンカーンコーン


 そんな時丁度よくホームルームの予鈴が鳴る。


「ほ、ほら!みーちゃん!予鈴鳴ってるよ!席戻らないと!」

「まぁいいわ。後で詳しく教えてね」

「う、うん!」


 席に戻る三咲を見送り、自分の席で先生が来るのを待つ。

 スマホに目を向けると琴葉から「大好き」とL○NEが来ており、頬を緩ませるのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーいつもお読み下さりありがとうございます!


キャラ紹介にみーちゃんを追加しております!もし、よろしければご覧ください!

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