第21話
「ただいま!」
玄関のドアを開けた遥は違和感を感じた。
「あれ?琴葉ちゃん居ないのかな?あ、でも靴はあるな」
帰宅途中にL〇NEでアルバイトが終わった事も送っていたので出迎えがあるかと少し期待していた遥。
「勉強するって言ってたし、集中してやってるのかな?」
そう思いながらリビングへ向かう。
しかしそこに琴葉の姿はなかった。
「あれ?居ない?…トイレとかかな?うーん、とりあえず着替えよ」
そして、着替えの為に寝室へ移動した遥。
そこで遥が目にしたのは……。
下半身を丸出しにして、うつ伏せで寝ている琴葉の姿だった。
「えっえっえっと…。そ、その…これってあれ…だよね?ど、どうしよ…」
琴葉のあられもない姿に動揺を隠せない遥。
あまりの衝撃にどうしたらいいのか分からなくなってしまい、ベッドの前を行ったり来たりする。
「お、落ち着け私…。と、とりあえずブランケットをかけてあげて…。み、見なかった事にしよう!」
琴葉にブランケットを掛けてあげ、現実から目をそらす事にした遥は着替えを持ち脱衣場へと逃げ込んだ。
「びっくりした…。ち、違うの!私は何も見てない!そう!何も見てないの!……キレイだったな…琴葉ちゃんの…」
つい先程見てしまった本来であれば見る事は無い琴葉の秘部を思い出す遥。
元からなのか剃っているのか分からないが毛が生えていなかったそこをとても綺麗だと感じた。
「って!何考えてるの!忘れなさい!私!」
頭を振って先程見てしまったそれを追い出す。
服を脱ぎ、浴室へ入った遥は鏡に映った自身の身体を見る。
そして、自身の秘部へと手を動かす。
頭に浮かぶのはやはり先程見てしまった琴葉の身体。
右手で秘部にある突起に触れる。
左手は自身のよく育った胸へ。
「んっ…///ふっ…///」
琴葉とのあれこれを妄想しつつ行為に耽ける遥はやがて快楽が頂点に達する。
「んっ!!!!!」
全身から力が抜け、浴室の床へ崩れるように座り込む。
脳を快楽が支配し何も考える事ができない。
ボーッと座りん込んでいた遥は脱衣場の方から聞こえた、「ガチャッ」という音で我に返った。
(やばっ!な、何やってるの私!)
「せ、先輩?いらっしゃいますか?」
「ッ!!う、うん!」
「あ、お、おかえりなさい!」
「た、ただいま!」
先程の光景を思い出してしまい言葉に詰まる遥。
「せ、先輩…その…見ました…よね?」
「ッ!!ご、こめんね!その…」
「い、いえ!先輩は悪くないです!私が先輩のベッドで…その…してたのが悪いですし…それにその後そのまま寝てしまったのも私です。その…幻滅しましたよね…。本当にごめんなさい…」
「げ、幻滅なんてしないよ!私だって…ッ!!!」
そこまで言って、遥は自分が何を言おうとしたのかに気付く。
(あれ?私だって?待って…何言おうとしちゃってんの私!?いや、でも…。)
「?先輩…どうしました?」
「う、うぅん。私もね?琴葉ちゃんの…その…見ちゃってね?その…しちゃったの!だから私もごめん!」
「えぇっ!?ほ、ホントですか?」
「うん…その…琴葉ちゃんのが綺麗で…その…」
「えっ!!!」
浴室のドア越しに琴葉が座り込むのが見え、遥は慌ててしまった。
「琴葉ちゃん!大丈夫!」
「せ、先輩!!!」
遥は琴葉が心配になり、ドアを開けた。
自分の今の格好をすっかり忘れて。
「琴葉ちゃん大丈夫?その…ゴメンね?」
「い、いえ…その…」
(ん?なんか凄い下の方見て………ッ!!!!)
自分の格好に気付いた遥は隠そうとするが、大きな胸は隠しきれず、先端を隠すので精一杯だった。
「ご、こめんね!変な物見せちゃって!」
「い、いえ!先輩もとっても綺麗ですよ!」
「っ///」
急いで浴室へ戻った遥は琴葉の思わぬ返事にドキマギしてしまう。
「その…先輩…私も一緒に入っても良いです…か?」
「えっ!?えっと…その…い、いい…よ?」
「ありがとうございます!すぐ準備しますね!」
「う、うん!」
すぐに脱衣場の方から衣擦れの音が聞こえてくる。
(や、ヤバい…いいよって言っちゃった…どうしよ…。)
「先輩お待たせしました///」
「う、うん…」
お互いに裸で向き合う二人。
「は、恥ずかしい…ね?」
「そ、そうです…ね」
「あ、あのね!琴葉ちゃん!」
「は、はい!なんですか!?」
「こ、こんな時に言うのもあれなんだけど!あのね!す、好きです!」
「はい!……えぇぇぇ!?」
「昨日ね?琴葉ちゃんに好きって言われてからずっと考えてたの。それでね…私も琴葉ちゃんの事を好きだなって思ってね。でも、その…周りの事とか色々考えちゃってね…どうしようかなって思ってたの」
「はい…」
「自分であれこれ考えてみたり、人に相談してみたりしたの。昨日からずっと琴葉ちゃんの事考えてた。うぅんホントはもっと前から気になってたんだと思う」
「…」
「それでね!自分に正直になってみたの。そしたら…好きだなって。こんな私だけど、付き合って頂けますか?」
「は、はい…」
互いに裸である事を忘れ抱き合い、キスをした。
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