POD出版、簡潔に言うとハイパー同人誌の実体験記。そしてその先へ!

PODとはプリント・オン・デマンドのこと。
書籍、と言っても、イカすハードカバーや肌色多めアニメキャラが微笑む文庫本ではなくてペーパーバックが基本です。「経費ゼロ」ってのは作者さんのカン違いで、本当は「自己資金ゼロ」ですね。そのカラクリは「注文者が1冊ごとに購入してからその1冊ごとに印刷、その時点で経費と利益(印税もどき)が計上される」というものです。

そんなの自己満足じゃん、書店にも並ばないんでしょ、なんて思ったら大間違い。タダで出せるんならカクヨム投稿の満足感とどこが違うのでしょう。

それよりも。

作者さんも書いてますが紙の本は用途が他にもあります。名刺代わりにもなるし少数意見でも手早くジャーナリズムを発揮できる可能性があります。

私も考え付きましたが、自己承認欲求を満たす以外にも、デジタルに疎いかたにも見てもらえる。自分の大事な人のために書籍にしてあげてもいいでしょう。二次創作も紙にできる。デジタル・タトゥーの恐れがある過激な内容でも本にできる等々の同人誌的メリット満載です。従来の同人誌の復権とも言えます。コミケにも対応できますね。

作るのはメチャクチャめんどくさいけどタダだし!

本気で作家になりたいかたなら「本づくり・編集作業」の勉強になります。個人的にはこれは絶対にしておくべきと推したい。企画書替わりになるだけじゃありません。せっかく作家デビューの機会があったのに編集者と諍いを起こしてポシャるケースの何と多いことか。憧れを生活にしたいなら、妥協の方法を学ぶべきなのです。

紙の本に興味があって、jpg と jpegの違いが判らないけどチャレンジしてみたいと思うかたと、プライスレスの本当の意味を知りたいかたにお勧め。
14読/14続にてレビュー。