第9話 読み易い文章を探求した8月
読み易い文章とは、何だろう?
ネットで調べても、書き方の講釈はあれど抽象的でピンときません。
私はもう一度、我慢して1話を読み、苦痛に感じた事を全て書き出してみました。
なんか、会社のQC活動みたいです。
1、文章が幼稚。最後が全て「た」で終わっている。小学生の日記かっ!
2、臨場感が無い。淡々と話が進む。次を読みたいと思わない。
3、説明が多過ぎる。くどい。読み飛ばしたくなる。
4、一息つけない。画面が字だらけ。行間スペースが無いので、どこまで読んだか分からなくなる。
5、なんかつまらない。会話が無い。
6、景色が浮かばない。説明文を読む気がしない。
これらを、QCの問題解決型ストーリーを使って、一つ一つ原因と対策を練っていきました。
その結果が以下の通りです。
1、可能なものは、「る」とか「だ」に置き換える。語尾にポイントを絞り、上手な作品から書き方を学ぶ。
2、会話を多用する。!、?、小文字を使う。
3、説明は、会話の中や間にさり気なく入れる。
4、文節と文節の間は一行開ける。文節にポイントを絞り、上手な作品から書き方を学ぶ。
5、景色はなるべく感嘆文で表現する。
最近気付いた事なんですが、WEB小説には書き方ルールというものがあって、この対策案から漏れてたんですね。
それで、「…」を「・・・」、「ー」を「〜」、他にもあると思いますが、自分ルールでずーっと書いていたんです。
その結果、後で100話分の修正をする羽目になりました。
ハァ〜、あの時に気付いていれば……
話を戻します。
私は分析した対策を念頭において、1話目を1文節づつ、じっくり読みながら修正をかけていきました。
必要であれば、上手な作品を見て、書き方や技法を取ってくるのを繰り返します。
1つアドバイスですが、自分が上手だなと思う教科書用の作品を1つ決めておくと良いです。
私の場合は、最初に見た大賞作品なんですが、編集部の評論が「万人受けする安定した文章だ」と書かれており、教科書にするには最適と思ったからです。
ちょっと脱線しますが、私は自分の教科書にする為の作品を、登録サイトの受賞作品5つの中から選ぶ事にしました。
受賞作品5つを10話まで読んだ結果、小説には3つの特徴があると思いました。
それは、文章力、表現力、アイデアです。
私なりの解釈ですが、文章力は安定感、表現力は臨場感、アイデアは面白さを引き出します。
この順番で、各作品をABC評価してみました。すると、大賞作品はAAB、他の4作品はBBAや、BAAであり、アイデア重視の作品が目立ちました。
面白いとは思いますが、教科書にするには不適当です。
そういう訳で、私の教科書はAABの大賞作品になったのですが、私が思うAAA作品とは、やっぱり無職転生ですかね!
ハーレムは好かんけど……(笑)
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