第30話 Recon

登場兵器


 チェスター級航宙偵察艦


 アメリカ宇宙軍(USSF)が初めて実戦配備した初の宇宙空間用艦艇。後記SRQ-01ゼノモーフ航宙無人偵察機を3機運用できる偵察機母艦でもある。小型化したレーザー核融合炉を動力源として重力制御装置を搭載している。全長262ft 汎用人工知能を搭載している為、完全無人運用が可能だが有人での運用も可能である。自衛用の武装として6.1 inレーザー砲を装備、また防御システムにエネルギーシールドを備えている。サラの惑星からもたらされた電磁波吸収素材を用いている為極めてステルス性が高くそのレベルはアンドロメダ銀河標準レベルすら凌駕している。


  


 SRQ-01ゼノモーフ 航宙無人偵察機


 宇宙空間における偵察及び情報収集を目的に開発された無人偵察機。チェスター級を母艦としての太陽系内での運用を想定している。純然たる偵察機であり武装は存在しない。チェスター級と同じく電磁波吸収素材を用いている為高いステルス性能を持つ。





アメリカ合衆国ネバダ州 エリア51 



 1300ft級戦艦に先駆けてアメリカ合衆国宇宙軍(USSF)は太陽系外の脅威に対抗すべく小型宇宙用艦艇の実戦配備を行っていた。(もっともアンドロメダ銀河の基準で言えば1300ft...400m程度の艦艇ですら小型に分類され駆逐艦か巡洋艦程度のサイズでしかないらしいが...)


 まだまだ数は十分とは言えないが宇宙軍は太陽系外からの脅威に備え警戒網を構築...偵察活動の強化を実施していた。


 そしてその活動は実を結ぶこととなる。


 SRQ-01無人偵察機が太陽系外縁部にて未確認物体を確認、この物体は当初ティーガーデン文明もしくはアンドロメダ銀河の帝国が地球進行を前に太陽系を偵察しているものと思われたが...


未確認物体が太陽系外に対して何かしらの信号を送っていることを確認、宇宙軍はこの物体を地球に対する軍事的な偵察行動であると仮定し就役したばかりのチェスター級航宙偵察艦を派遣、鹵獲を指示。この物体をXと呼称。



 物体Xの鹵獲に成功。直ちに地球へと移送。



 現在エリア51内のラボにて解析中...








アメリカ合衆国フロリダ州


 それにしても子供と言うのは元気が有り余っているというかなんというか...まああれだけ遊んだなら夜は直ぐに眠ってしまうだろう。


 ビーチで暫く過ごした後俺たちはホテルに戻って来ていたのだ。それにしてもいいホテルを取ってくれたものだ...アメリカ政府様様だ。


 明日は某夢の王国で最後の一日を家族3人で過ごして休暇は終了...正直に言うとあの本場のテーマパークに行くのは子供の頃からの夢でもあった。


 (東京にも夢の国はあるでしょ?)


 (あれは千葉ね...昔家族でよく行ったよ。)


 (私もパパとママに連れて行ってもらったから...今度は私達の番ってことね。)


 懐かしい記憶だ...俺はあのテーマパークのジャングルを船で巡るアトラクションが好きで何回も乗っていたっけか...


 子供の頃大蛇とかワニとかでかい虫やサメが出てくる映画ばかり見ていて母親に呆れられていた記憶が蘇ってきた...思えばその趣味の原点があのアトラクションだったのかもしれない。この趣味がエマに遺伝しないことを祈ろう。


 (シュワちゃんの映画を見せておけば大丈夫だ。)


 夫婦の時間を邪魔しないでくれ...


 まあでもこの奇妙な関係もなんだかんだもう慣れた...サラの余計な一言も今では生活のアクセントになっているかもしれない。


 「ねえパパ、これあげる。」


 突然エマが俺に何かを手渡してくる...



 「おお、ありがとう...これキャンドルじゃないか。どうしたんだこれ?」


 随分とロマンチックなプレゼントじゃないか...一体どこで手に入れたんだ?


 「わたしね、妹か弟が欲しいってギブソンおじさんに言ったの。そしたらね、これをパパとママに渡せっておじさんがくれたの。ママにもさっきあげたんだよ。」



 その話に俺は思わず吹き出してしまった。


 あのおっさんに相談するのが人選ミスだろう...なにかエマに余計な事を吹き込んでないといいが...


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