第5話 理解ができない。
私は、基本的には彼のことを全肯定している。
だけど、たまに理解できないことがある。それは、「虐待の基準」。
突然だが、私には2個上の姉と、5個下の弟がいる。
私の父親は、機嫌が悪い時に家族に手をあげる事があった。幼い頃、姉は、茶碗を顔に投げつけられたり、玩具箱に頭を打ち付けられたりしたし、弟は、外食時に「白米を食べないから」という理由で、頭を蹴り飛ばされたりした。
母親に至っては、顔がパンパンに腫れ上がるほど殴られたり、他にも暴力を受けているのを見たこともある。
私は、私だけはなぜか殴られなかった。
幼かったとはいえ、あの時何もできなかった事を後悔してるし、自分だけ殴られていないことへの引け目を感じている。
そして、男の人の大声を聞くと、当時のことがフラッシュバックするほど、あの時の出来事がトラウマになっていた。
そういう話を彼にしたら
「過去を引きずっているうちは子どもだよ。大人になれ」
「仕事してちゃんと家族養ってんだから、いいお父さんじゃん。別に殴られたって言ったって、虐待レベルじゃないんだろうから」
と言う。
トラウマを抱えてるのって子どもなの?
高校生のとき、弟を殴ろうとする父親から弟を守った時、怖くて涙が止まらなかったし、脚も震えた。
虐待って、何されたら虐待なの?
子供の頭を蹴り上げたり、顔に茶碗を投げつけたり、手をあげるのって虐待じゃないの?
これがしつけの範囲なの?
こういう父親は普通で、よくあることなの?
私は、あの時の父親がしたことは、DVだし、虐待だと思っている。
もう、本当にこういうところだけは理解ができない。
セフレが推しになりました。 あきなしあき @bia-kun
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。セフレが推しになりました。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます