第4話 精神疾患です。

 私は「不安神経症」と「摂食障害」を患っている。

 そして、突発的に「死ななきゃ」という思いに駆られることがある。

 

 ある日、私はODをした。

 なんでしたのかは覚えてない。けど、鼻歌歌いながらプチプチ薬を開けていたのは覚えている。

 それをした次の日。

 私は幻覚を見ることになった。

 最初は、人の顔が白く光ってるように見えた。疲れてるのかな、て思っていたら、今度は家に知らない子供たちがいることに気づいた。

 子供達は全部で5人。

 その中でも名前がわかる子は「みけちゃん」だけ。

 あとは、手話でしか会話が出来ない子と、猫みたいに丸まって眠る子。

もう1人女の子と、2人の「お兄ちゃん」的存在の子。ちなみに1人は11歳。

 私は彼らがいる時は、なぜか洗面所で眠っていた。

 そしたら2人のお兄ちゃん的な存在の少年が

 

 「こっちもどっておいで」

 「いい加減風邪ひくよ」


 と、声をかけにきたのだ。

 ちなみにここまで全部私の幻覚。だが、その時の私は幻覚だとは思っていなかった。

 他にも、ゴキブリが大量に見えたり、蟻が列を作って歩いているのをみたり。

 私のことを「殺しに来た」人たちが現れたり。

 本当に怖かったし、本当に死ぬかと思ったし、私は「殺されるんだ」って思った。

 幻聴だが、チェーンソーの音が聞こえてきた時は、もう生きることを諦めていた。

 だから、推しでもある彼にこんなことを送ったんだ。


 「嘘でもいいから生きろっていって」


 殺されると本気で思っていたからこそ、私は彼にそう送った。


 「酔ってる?」

 「いいから、生きろっていって」


 すがる思いで送ると、彼から


 「生きろ」て返信が来た。


 私はそれを見て、少しホッとした。

 だが、恐怖は消えない。私にしか見えない虫や、人や、命の危険に晒されている恐怖。

 そして、幻覚が強くなると、まともに立てなくなった。

 歩くとふらつき、警察官の目の前で本棚に顔面から突っ込んだことも。

 記憶も所々飛んでるし、脚に力が入らないからすぐ転ぶ。

 警察に保護された後、どうしても誰かに迎えに来てもらえないといけなくて。

 その時に浮かんだのは元旦那でもなく、私の唯一の友達だった。

 彼女は遠い中車を飛ばして迎えにきてくれて、病院にも着いてきてくれて。

しかも、ふらふら転びまくる私を支えながら、家まで送ってくれて。


 本当に彼女には頭が上がらない。

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