其ノ十四 小判
この家の女主人が、幸せそうに
それを見て先生は、
「これは……。いや、こんなには頂けんよ」
と仰いました。
少年が先生に、
「良いのです。こう言う時に惜しみなくお礼なさい、と旦那様が仰って、お預かりして居るお金で御座いますので」
と、少年は真っ直ぐな目でこちらを見て、こう言ったのでした。
お礼の小判を頂いて、先生と私が家路に着いた時にはとっぷりと日も暮れ、夜半過ぎになって居りました。一体どんな
来週に続く
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