其ノ十二 生き霊
「おお、出て来た。
と、一瞬
「泣かぬ……。何故泣かぬ! この子は……」
産婆はそう言って赤ん坊の体を強く揺さぶって見たものの、くしゃくしゃの顔で青紫になって居るその赤子は、
「あああ、これは……。やはり御本家の奥様のお恨みが
いつの間にやらどこかで、追加の
「産婆様、赤子はわしがしっかり支えて居る。強く、強く尻を打つのだ」
と仰いました。
明日に続く
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