其ノ六 東屋
とりあえず雨を
「あのう、お迎えに上がりましたのは、先生が御本を、『
とお尋ねしました。
「『紫文要領』ね、持って居ますよ。濡れちゃいけないので
と春庭様が仰ると、
「ああ、それは
と私は呟きました。
「そうなんだよ。藤壺の宮が、
それを、よりにもよってあの
そう仰って、春庭様はお笑いになりました。
明日に続く
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