其ノ八 耳打ち
お秀は、
「この子はまさ
とだけ言っておまさの
酒宴は一層進み、
「なあ、まさ吉。お前はもちろん此処がどんな店か分かって居るんだろう?」
と言って、酒臭い青い髭剃り跡を、ぐっとおまさの顔に近づけて来ましたので、おまさはお客様に対して粗相が有っては行けない、と頭では分かって居るものの、思わず眉間に皺が寄り、苦虫を噛み潰した様な不快な表情に成り、それを
「良い、良い……。この
と、更に強くおまさの手を握ろうとしましたので、
「この子はまだおぼこくて、ほんに失礼な事で。ほら、子供はもう寝る時間だよ。下がって居なさい」
と言って、やんわりと
明日に続く
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