ジブリ映画『君たちはどう生きるか』 一回しか見てないけど感じたことをつらつらと書き連ねる

@makurasuke

ジブリ映画『君たちはどう生きるか』 一回しか見てないけど感じたことをつらつらと書き連ねる

ジブリ映画『君たちはどう生きるか』、みなさまはどのようにご覧になりましたか?


 世間では賛否両論、意味がちっとも理解できない、よくわからなかったという否定的な人もいれば、展開がおもしろかった、絵が綺麗だったなど、好意的に受け取る人もおり、なんとも不思議な作品ですね。


 私はあの作品を観て、これはメタ的に見る作品なのではないかと感じました。


 まずタイトル。『君たちはどう生きるか』、これ、作品を観た後にちょっと違うんじゃないかと思いました。


 私はこれを正しいニュアンス的に考えて添削するなら『君たちはどう生きるんだろう』だったのではないかと、推察します。


 この作品、見る人の多くは主人公の眞人(まひと)と、その周りを取り囲む人物との掛け合いに注目して話しを読み解こうとしたのではないかと思います。


 私はそのようには見ませんでした。この作品のキーマンにして読み解くカギとなる人物、それは物語終盤で出てきた大伯父だったように思います。


 大伯父。私は一目見て、このキャラは間違いなく宮崎駿だと確信しました。


 大伯父はまず、宇宙からやってきた隕石を建物に改築しました。もうこの時点で宇宙からやってきた隕石とは、宮崎駿の脳内の【ジブリの世界観】のメタファーであり、それを改築した、つまり【スタジオジブリ】に仕立て上げたと読み解くことができるのではないかと思いました。


 そして、大伯父の言っていた8つのパーツはこれまで作ってきたジブリ作品のことを言っているんだろうと推察できます。


 ですから、大伯父は間違いなく宮崎駿でしょう。


 では主人公の眞人(まひと)、この人物は宮崎駿の若いころと解釈されている人が多いですが、私は宮崎駿の一番弟子か、息子、それかそれに準ずる宮崎駿の跡を継ぐもの、つまりスタジオジブリを継いでくれる存在を指していたのではないかと思います。


 最後に8つのパーツを受け取らなかったこと、大伯父のようにはなれない的なことを言っていたことから、スタジオジブリを継ぐ意思はないということを表していたのではないかと思います。つまり、スタジオジブリはこの、『君たちはどう生きるか』をもって、終わり、崩壊した、ということを表していたのではないでしょうか。


(最後に勢いよく大伯父の作った塔が崩壊したのは、宮崎駿なりのユーモア、スタジオジブリを勢いよくぶっ壊してやるべ的なギャグ描写だったのではないかと考えています笑)


 で、ここからが本題です。


 私がこの作品を『君たちはどう生きるんだろう』と添削した理由について、以下のように考えました。


 このタイトルに含まれる ”君たち” ...これ。


 ”君たち”が何を指しているのかを考えたときに、一般人は含まれていないのではないかと考えたのです。


 君たちとは、世に生きる天才たちに向けているのではないかと考えたのです。


 昨今、日本には様々な天才が現れています。


 野球の大谷翔平、将棋の藤井聡太、スケートの羽生結弦、音楽の米津玄師、ユーチューバーのヒカキン。


 宮崎駿はこういった人たちを ”きみ達” といっているのではないかと思うのです。


 宮崎駿は、たった一代でスタジオジブリを立ち上げ、世の中に衝撃や影響を与える様な素晴らしい作品を数多く作りました。


 しかし、天才であるがゆえに、天才ゆえの悩みを持っているのではないかと思うのです。


 それこそ、後継者問題。天才は、後継者に恵まれません。なぜなら天才すぎるがゆえに、自分を超す存在を育てることが難しいからです。


 宮崎駿は特にその最たる人物でしょう。


 であるからこそ、宮崎駿はこの世の天才たちに問うたのです。「君たちは後継者がいないという恐怖に対してどう生きるんだろう」と。


 その思いがこの作品には表れていると思ったのです。


 であるからこそ、作品名が『君たちはどう生きるか』であり、添削するならば『君たちはどう生きるんだろう』だと思ったのです。


 と、まあ、まだまだ考えていることはあるのですが、上手くまとめる力が私にはないので、ここまでということで。


 短く、そんなに深くなく、粗雑な考察ですがいかがだったでしょうか。


 私としては、メタ的にみると非常に面白い作品であったと思います。


 また、ここからは私個人の意見ですが、確かに、天才は後継者に悩まされるかもしれません。


 ですが、大谷翔平が現れる前には大谷翔平を超す記録があったはずです。


 藤井聡太の前には羽生善治さんが7冠をとったとして天才と言われていました。


 天才は跡を継ぐ人がいなくとも(悲しいことだと思いますが)、自分を超す天才は出てくると思います。


 その天才がもしも、ジブリの作品に影響されたのだとしたら、そうでなくとも少しでも齧ったことがあるのであれば、それは後を継いだと言えるのではないでしょうか。


 ですから、後継者が出ないということはないのではないかなぁと思います。


 以上です。


 ここまでお読みいただきありがとうございました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ジブリ映画『君たちはどう生きるか』 一回しか見てないけど感じたことをつらつらと書き連ねる @makurasuke

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ