〝夫婦〟じゃない2人。

子供と〝夫婦〟

つむぎの酔っ払い事件？から数日。

『.........子供、？』

『そ、1時間だけ預かってって言われた』

始まりは、そんな言葉だった。

私とお兄ちゃん、

つむぎとお姉さんとも面識のある人の子供を。

ほんの少しだけ、

面倒を見ることになって、今はその最中。

「い゛でっ、！」

まだ、2歳の、

茂木双重（もぎふたえ）ちゃん。

さっきから、

つむぎの髪を引っ張ってやりたい放題。

つむぎは、『痛い』こそ言うものの、

面倒見が良くて、凄くパパっぽくて。

見たことのない一面にドキッとしていると。

-----------------ピーンポーン

双重ちゃんのお迎えを知らせるベルが鳴って、

双重ちゃんは、ゴキゲンで帰宅した。

そして.....................

「俺ら、〝夫婦〟じゃなくて、

パパとママになんね...............？」

結婚してるのに、

罪滅ぼしで、友達のような関係だったから。

改めて、プロポーズのように言われる言葉。

その言葉に私は..................

「.........っ、いいパパになりそう、」

返事をする代わりに、そう告げた。

双重ちゃんは、

私たちの、キューピットかもしれない。

...............それはまだまだ内緒の話し。

fin.