第16話

ある日の朝方

ドタバタ

(ん?)

ドタバタ

(んん?)

ドタバタガッシャーン!!

「なんだなんだ!?どした」

バタン!

「聞いてくださいよ魔王様!!」

ミスティが泣きながら俺のベッドにダイブしてくる。

「おいおい何があったかまずはそれを言え」

「うわーん」

さらに泣き出す。

(あー、めんどいけど慰めるか)

「おー、よしよしミスティはいい子だよ」

と、言って俺はミスティの頭を撫でる。

「ふにゃーん魔王様」

(そろそろ落ち着いたかな)

「それでミスティよ。何があったのだかなりドタバタしていたようだが」

「魔王様の為にお料理しようとしていてお皿割っちゃいました!うわーん」

(あー、なるほど理解それで泣いてるわけね……気になるのはどの皿を割ったか)

「ど、どのお皿割っちゃった?それと怪我はないか?」

「アマルガムのお皿」

「(アマルガム…………あ!?)あの限定の皿?」

俺は聞いてみるとミスティは真っ青になり

「それですごめんなさい」

と、大泣きする。

(まあ、限定だが怪我するよりはマシだ)

と心で思ってミスティの頭を撫でる。

「ふにゃ?俺魔王様の限定のお気に入りのお皿割っちゃたんですよ。なんでそんなにお優しいのですか」

(うーん価値はあるけどそれ以上に大切なものがあるからな)

「ふむ、ミスティよお前は価値のあるものよりも大切なものを理解しておらぬな?」

「アマルガムのお皿よりもですか?」

「それはな過ぎたことよりも今、でありそれに吾輩はお主たち部下の命、怪我しないようにする責任があるのだ。それを守ることが吾輩の使命だ」

俺がそれを言うと

さらに大泣きしてしまう。

「ありがとうございます!この不肖ミスティ!この先も貴方様に尽くします」

だきっ

うんうん。いい子だなミスティは

皿はオークションなどで買えばいいが命は買えないからな。

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聞いてくださいよ魔王様 みなと劉 @minatoryu

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