最終話 赤髪のイケメンと私の同棲生活の始まり……?
「15歳じゃ、孤児院に預けることもできねえな。あそこは12歳の誕生日に出て行かなきゃいけない決まりだ」
「ふうん」
私は気のない相槌を打つ。すると彼は顔をしかめた。まずい。ゲームの中のNPCの孤児だからって、関心が薄すぎたかも。
でも、私自身、今ゲーム内で『天涯孤独』なプレイヤーなわけだし、孤児院のNPCに同情するとか変な気がするんだよねえ。
「仕方ない。お前、うち来るか?」
「ウチ?」
「俺の家。部屋がひとつ空いてる」
「行っていいの? 会ったばかりの私を家に入れて大丈夫?」
ゲームとはいえ、目の前のイケメンのことが心配になる。
乙女ゲームだって、相手の部屋に入るには友好度上げしないとダメだったよ?
私がそう言うと、彼は笑い出した。
「お前、俺より自分の心配をしろよ」
「私は大丈夫だし」
プレイヤーで痛みも感じないし、死なないし。
「こんな危なっかしい奴、ひとりにしておけないな」
彼はそう言って私を抱き上げる。いきなり目線が高くなってびっくりした。
重いって言われなくてちょっとほっとする。
そして私は彼に抱かれ、彼の家にむかった。
迷宮攻略しようと思ったんだけど、乙女ゲーム直行……?
【完結】
【VRMMO】『ディメリア迷宮を踏破せよ』をプレイしてみる。 庄野真由子 @mayukoshono
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