題名にビールと見えて、ほうほう酒飲み系グルメ小説ですなー、と軽い気持ちでクリックしてみたところ。
あらすじ欄の驚愕の記述に心臓撃ち抜かれました。
「★作中で出来上がるビールは、物語完結時に実際に醸造する予定です」
いえね。
私自身も飯もの書きのはしくれとして、登場させる料理やお酒を実際に飲食して参考にすることはあります。よくあります。
作るにしても、一般的な料理ならまだわかります。
しかしビール! まさかの実醸造!!
やろうと思っても普通できませんよ。尋常ならざるビール愛を感じる……と思ったら、旧Twitterを拝見したところ、作者さんはクラフトビールライターさんでいらっしゃるようで。なるほどなと納得した次第です。
作中に登場するレシピで醸造されるビール。酒飲み的にロマンの塊でしかありません。
応援せずにおられようか!!
……ビール醸造計画の話ばかりしてしまいましたが、内容ももちろんしっかりビール小説ですよ!
グルメものらしく、おいしそうな食べ物や飲み物が色々登場しますが、特にビールの香りについてはとても描写解像度が高い!
ビールライターさんの知識と経験が、いかんなく本作にも発揮されております。しかも江戸の時代背景に自然に溶け込んでいる。
ビール醸造物語の行く末と、生まれるであろうビールの出来上がりを、楽しみに待ちたいと思います!!