最終話まで読み終えて、こちらに始めてコメントします。荒川馳夫といいます。
すらすらと読める文章でありながら、引き込まれる内容にドキドキしながら読むことができました!
とても面白かったです!
ここからは、私個人の勝手な考察になるのですが……。
作品のタイトルが『トロイの木馬』ということで、私はギリシア神話にある「トロイア戦争」における「敵を欺くための罠」としてのそちらを当初は連想しつつ、少しづつ読み進めていきました。
途中から、インターネット世界で活用されるウィルスとしてのそれだと分かったところで「へえ、なるほど」ってなりました。
ただ、タイトルに『トロイの木馬』を冠するわけですから、やはりそちら(神話)にちなんだ役回りが登場人物に割り当てられているのかな? なんて愚行した次第です。
それでいくと……。
宍戸駿さんはオデュッセウス(木馬を考案してトロイア市内に潜入、内部からトロイアを破壊した人物)に当てはまるかなあ、なんて勝手に考えてみました。
この場合、トロイアに相当するのは鹿ヶ峰村ということになるのでしょうか?
また、山中百合子さんは多分カッサンドラ(トロイア側の女性)に該当するかもしれません。
カッサンドラは愛した男に捨てられた挙句に辱められて、最後は気が狂ってしまった末に死んでしまう、といった末路を迎える女性だったかと記憶しています。
最終話とその前のエピソード(まだ警察の捜査が入っていないPCの電源を入れる話)の2話から勘案するに、おそらく百合子さんは……宍戸駿さんとの「行為」に関する映像を世界中に流されたのではないか、と解釈してみました。
だとすると、最終話で百合子さんが蜂を執拗に踏み潰す仕草にも納得がいくような気がするのです。
カッサンドラのように「狂わされてしまった」後に当てはまるかなって。
おのれ、宍戸駿。許すまじ!! って気持ちで村に戻ってきて、もしその場に宍戸駿がいたらこの手で……。
うーん、考えすぎですね。忘れてください(笑)
ですが、こういった考察をしたくなるぐらいには色々と考えながら、私が読み進めたことだけはどうかご理解ください。
最後になりますが、素晴らしい作品を読ませて頂きありがとうございました!
深夜に長文失礼しました。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
読了ありがとうございました!
読者様の独自の考察は、筆者としても非常に参考になります。
伝えたい意図が伝わっているのか、あるいは、このように伝わるのか……、などなど次につながる要素がいくつもありますね!
コンピュータウイルスの「トロイの木馬」自体が、神話を元に、対象に招き入れさせ、時限式に中から破壊するもの、の形容として名付けられています。
ゆえ、ウイルスの意味合いと、本作主人公がそのウイルスと同じように、村を中から破壊する者、としてタイトルに使っています。
うまいなぁ。。。
はっきり書かずに余韻を持たせて想像の余地を残す終わり方、好きです。
宍戸さんが俯瞰して書かれてる場面があった(ように見えた)ので、彼を見張る第三者か、曰くのありそうな神社と祭りから人あらざるナニかの存在も疑いましたが、
いやぁ、げに恐ろしきは人の業なりってやつでしたか。
百合子ちゃん、
以前、宍戸さんのしたことは許せないとは答えたけど、村への憎悪に比べたら大した風じゃなさそう。いい感じに彼女の闇も膨らんでますね。
宍戸さんは何らかの形できっと!!
作者からの返信
コメントありがとうございます!
人の怖さを宍戸、百合子、村人と多くのかたちで描いた作品となりました。
読了とレビューまでありがとうございました!
最後まで拝読致しました。今まで読んだホラー作品の中で、段違いの面白さでした。このラストまでの展開、読了感…お見事です!
作者からの返信
コメントありがとうございます!
こちらこそ最後まで読んでいただいてありがとうございました!
ご満足いただけたのならなによりです。
編集済
ふぁ( ゚Д゚)!?時が流れたですって!?
宍戸PCどうだったのか気になる~。
まだ生きていたのか、それとも単なる死後の痙攣なのか、百合子は――、またも力強くそれを踏みつける。ですもの@@;
私も、開けてはいけないPCで百合子さんも、何かが?なんて想像しながら、事後を妄想で楽しませて頂きます(^^♪
謎多きお話で面白かったです。完結おめでとうございます。お疲れさまでした(*´▽`*)
作者からの返信
コメントありがとうございます!
あえて「ミステリー」の形式をとっていないので、謎を謎のまま想像に任せてるところが多くあります。
ただ、話の中間くらいであったように宍戸は百合子の前にも村にも2度と現れていないようですね……。
え? えぇ~ッ??
なんですか、この最後は??
百合子ちゃん都会に行って前にも増して神経が図太くなった?
キライで仕方ないはずの村にわざわざ戻ってくるって、まるで
「もうお前たちなんて、わたしの敵じゃない!」とか言ってるようにも
見えちゃうんですけど・・・女子って怖いかも・・・(汗)
武尾先生、執筆お疲れさまでした、また次作、待ってま~す!!
作者からの返信
コメントありがとうございます!
百合子が踏みつけた蜂の死体を確認するように、宍戸も事件を引き起こした村の「その後」を確認しにくると思って彼女は村に戻って来てるようです。
他人に紛れて村にやって来れるとしたら、お祭りの日以外にないと百合子は知っているんでしょうね……。
最終話まで読ませて頂きました。
後半は夢中になり夜中まで一気に読んでしまいました。
タイトルが大伏線でしたので、宍戸さんがどこまで村に入り込むのか、良い顔を続けるのかとハラハラしていました。
フィクションとはわかりつつも現実にありそうなリアリティがゾクっとくる話でした。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
読了ありがとうございました。
現実には難しくとも、「現実味」を意識して書きましたのでとてもうれしい感想です!