第2話 予想しなかった展開

第2話ー西門防衛ー


「じゃ!全員持ち場へゴー!!」

彼のその一言により戦闘部活が東西南北の

校門へと移動した

作戦はこうだ

恐らくゾンビを全員倒すことは不可能である

だから今回はトラップについて考えようと思う

分かりやすく言おう…この学校を要塞化する

理想を言うなら

この学校の周りにいくつかの棘罠を設置したい…

無論…設備等の問題で無理だが…

そこで鍵となるのが園芸部だ…


【園芸部】支援キャラ


学校の敷地内又は学校から半径2m以内に

植物を生やす能力…

植物を生やし始めてから20分ほどで

大人の植物となる

また現段階では出せる植物は限りがある


という能力なのだが…

棘罠を茨で代用出来ないだろうか…

学校の塀に茨を生やさせ棘罠の代わりにするということだ

しかしこの作戦には懸念点がある…それは

成長に20分かかるということだ

生えたての植物は脆く衝撃に弱い…

つまり茨が成長しきるまでに

茨を防衛しなくてはいけないということだ

「まぁ!将生さんの指示があれば楽勝っすよ!」

そう口にした彼は数学部所属の秋数君だ

【数学部】


能力 支援キャラ


計算を得意とする部活

その能力は汎用性が高く将棋部と連携すると

さらに強みを増す


という能力だ

ぶっちゃけめちゃくちゃ助かるキャラだ、

先程の東門が間に合わないという話も

秋数君が計算してくれて

その結果が間に合わないだろうとう結論に至った

「お…そろそろ西門班が付く頃っすね」

「え…あ…本当だ」

俺は将棋部の能力で誰がどこにいるのかが握出来るのだが

数学部の彼はそれが出来ない

つまり計算のみで場所を特定してるということ…

正直めっちゃ助かる能力だ

ちなみに将生(まさき)

っていうのは俺の名前だ…

将棋好きの親が将棋から名前を取ったと親が言っていた…その親も無事だといいが…

いや…今はこっちのことに集中しよう


ー西門ー

西門班メンバー

吹奏楽部ー伊吹(いぶき)

バスケ部ー球太(きゅうた)

 美術部ー仁美(ひとみ)


【バスケ部】戦闘キャラ 運動部能力

対象の体がどこを攻撃しても

ダメージを喰らわない無敵状態となる

その代わり対象が持つボールへのダメージが

対象へ向かうようになる

なお対象がボールを抱えてから5秒以上経つと

5秒ごとに対象にダメージが入る

なおボールは対象の3メートルから離れた時点で

対象にダメージが入り続ける


【運動部能力とは】

その名の通り運動部に与えられる能力

基礎体力が上昇するため運動部は戦闘キャラになりやすい傾向が見られる


【吹奏楽部】支援キャラ

応援歌を演奏するとその歌が聞こえる対処の能力が上昇する

好きな楽器を出現させられる


【美術部】戦闘キャラ&支援キャラ

絵に書いた物を現実に出せる

ただし材料が必要


「お〜!あれが西門じゃない?」

どうやら西門班が到達したようだ

流石バスケ部だ

能力の使用上ドリブルをしながら

移動しなくてはいけないが機動力は落ちてない

しかしこの全体を将棋盤の用に見えるこの能力

思ったより便利だ

この能力のお陰で的確な指示を出せる

「ていうか仁美の能力で武器だせば良いじゃねぇかよ!」

「材料があればとっくに出してるわ!!」 

そう…美術部の能力…その弱点は材料が必要な

こと

例えば銃を作るには火薬と鉄が必要になる

そのため現在では作られる武器が限られている

「門の鉄使うか!!」

おい?やめろ?

茨を巻き付ける門自体が無くなるわ!

ゾンビの大軍の中にテレポートしたろか?

「お前天才じゃん!!」

バスケ部!?止めろよ!

「おいお前ら勝手なことするなよ指示に従え!」

「う…分かったからテレパシーで話かけないでくださいよ…頭が痛い…」

自分は教室から指示を出しているため

テレパシー…またの名を連絡能力で指示を出しているが連絡能力に頭が痛くなるという欠点があるとは…メモメモ…

「とりあえず応援歌吹くよ!!」

彼女の曲を聞いたものは能力が上がるため

戦闘キャラと組み合わせると一番良いと考え

この配置にした  

「俺ボールさえ守れば無敵だから!」

そう言って彼はゾンビの大群に突っ込んでいった

あながち間違いでもない

彼の強みはボール以外の攻撃は無効になることだ

つまり目潰し等の攻撃が効かず

どんな攻撃能力を持った敵でも腕でガードが可能なため戦闘では重宝している

そしてなによりも

そもそもゾンビ達はボールが彼の弱点のことを知らないので無敵のような物だ

しかも彼は今吹奏楽部の能力で体力等も上昇している

「おら〜飛んでけ!」

仁美がパチンコで石をゾンビ達に飛ばす

枝と輪ゴムと石さえあれば作れるので

今作れる武器の中で一番効率がいい

パチンコ…ときいておもちゃを想像する人が多いと思う

しかしパチンコの力を侮るなかれ

パチンコは物によっては拳銃並の武器となるのだ

人を殺めることだって簡単なくらい

とここで話題を戻そう

伊吹には他にもいろいろな武器を持たしている

つまりここで負けるなんて考えはなかった

「さて…そろそろ終わらすか」

突然聞こえたその声は西門班の誰とも一致しなかった

そして気づいたら…

周りはゾンビだらけになっていた

ー学校の外ー

俺は宅実!(たくみ)

所属している部活は帰宅部で

みんなからはたくって呼ばれてるッス!

んで今は帰宅部の先輩と帰ってるっス!

彼は帰一先輩って名前で帰宅部の仲間からは

2人揃って帰宅コンビって呼ばれてるんですよね〜!

「宅…お前は今回の件どう思う?」

「ん〜ついてなかった…としか言いようが無いっすね〜」

実はあの爆発の日…近くで有名な人が来るライブをやっていたらしくて

ゾンビが感染するのが速かったんスよね〜

恐らくこの様子だともうどこにも生存者はいないかもっス…

「違う…そうじゃない将棋部の判断だ」

「あ〜そっちっすか…ん〜30点っスかね」

「やはりお前もか」

「もうちょっと冷静になるべき…いやあれは冷静でも気づけないかも知れないっスね」

「彼の動向に注意するべきだったな…」

ー学校内ー

一瞬何が起きたのか分からなかった

ゾンビの数が異常なのもそうだが

そのゾンビ達を率いて誰かが西門に近づいてくる

「あれは…オカルト研究部の部長さん…!?」

「さっさと西門壊すか〜」

その仁美の一言で全身の血の気が引くのが伝わった

オカルト研究部…そうだ…なぜ気づかなかったのだろう…

何よりもオカルトを愛している彼らが

ゾンビが気になり研究部へ行ってしまい

ゾンビに感染してしまう可能性に…

俺は焦りながらも説明書を確認する


【オカルト研究部】戦闘キャラ

オカルト的な存在を一匹召喚出来る

またオカルト的な存在を操れる


そうだ…!

やはり一番ゾンビになってはいけない部活…!

物事には優先度というものがある

耐久力が低い東門

研究所から一番近い北門

この2つには戦闘向けの部活…

つまり剣道部や弓道部を配置している

西門はゾンビの数が少ないと予想し少数しか配置していない…

そして何よりも一番不安なのが

西門以外の班は到着したものの未だにゾンビの報告を受けていない

このことからある一つの仮説を思いついてしまった…勘違いであってほしい

そう…それは

オカルト研究部が全ゾンビを率いて

西門のみを集中攻撃している可能性だ

しかもバスケ部の弱点も知られている

バスケ部の強みが活かせない

そうなるとますます状況がまずい

テレポートは剣道部に使ってしまったため

あと7分…間に合う訳が無い…!

そう思った矢先だった…

「模倣能力発動〜将棋部!テレポート!」

西門に誰かが急に乱入してきた

いや乱入というよりかは突然そこに出現した

「援軍…?おい!ゾンビ共…やれ!」

「模倣…弓道部!よ〜く狙って〜ほい!!」

彼がそう言い放つと

彼の放った矢がオカルト研究部の頬を掠めた

「弓道部…!?にしては矢の精度が…」

「模倣!帰宅部!帰宅の極意5強制帰宅〜!」

そういい放つとゾンビ達の6分の一くらいのゾンビが離れ始めた

「そうかお前…演劇部か…」 


【演劇部】支援キャラ&戦闘キャラ 

名前…演(ひろ)

模倣能力

部活を6分の一の力で模倣できる

弓道部→精度と威力が6分の1

園芸部→成長に2時間

将棋部→テレポートのクールタイムが1時間

美術部→材料が6倍

吹奏楽部→効果が6分の1倍

などなど…


変装能力

見た目を好きな部活に変えられる

【帰宅の極意5 強制帰宅】

その場にいる全員を強制で帰宅させる


今回は演劇部が使ったため

6分の1のゾンビが強制で帰宅させられた


現在の状況


ゾンビフェーズ1


部活レベル1


帰宅部の帰宅情報 家までまだまだ遠い

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部活で生き残るゾンビ生活 ござかわ @gozakawa

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