部活で生き残るゾンビ生活

ござかわ

第1話 いつもより騒がしい日



プロローグ 始まり 


ここは〇〇中学校…ごく普通の学校…だった…

少なくともさっきまではそうであった

変わった事件も無ければ七不思議等もない…

少し変わってる所と言えば近くになんか変な施設があることくらいである

噂ではゾンビを研究しているとかいないとか

だから彼は至って普通の中学生

そして彼はいつも通りの学校生活を送っていた

いつも通り授業を終えていつも通り掃除を終え

いつも通りに部活に行く…

ちなみにこれから重要になるので行っておくが彼は将棋部である

そして彼はいつも通りに生活していたのだが

事件が起きた…先程説明したあの施設から爆発音が聞こえてきたのだ…

そもそもメタい話をしてしまうが

題名がゾンビになっておりそしてなにより

先程の施設の噂からも大体予想出来ると思う

皆さんのお察しの通りゾンビが研究所から脱走

してきたのである

ただ世の中は平等に出来ている

例えるならばゲームでは魔族と戦う人間のために

魔法や剣技が用意されている

今この状況に当てはまるのならば

魔族はゾンビ…では人間は…?


コトン…とどこからか少年の周りに本が落ちてきた

その本の題名は……


部活能力説明書


ー第1話ーいつもより騒がしい日ー

なにが起きているのかよく分からないよ

突然爆発音が聞こえたかと思ったら

ゾンビみたいな奴らが学校を包囲して

そしたら急に本が落ちてきて!

まぁそりゃもう本が気になるから読むけどさぁ…!



と文句を言いながら彼はぶ厚い辞書のような本を手に取った


【部活能力説明書】

この説明書を手に取った時点で能力が使える体になる…将棋部に関しては15ページに記載


【将棋部】


能力 支援

その名の通り将棋部は将棋に関した能力となる

学校全体を将棋盤のようにみることができ

各部活の指示をして司令塔になれる

また司令塔の機能として他にも

転送機能という他の部活の場所を移動できる機能がある…しかし10分のクールタイム付き

なお常に他の部活と連絡を取ることが可能


なんかゲームのキャラ説明書みたいだな…

ってそんなことどうでもいいんだけどね!!!!

それでどうしろと!?



あ〜はいはい分かりましたよ

この能力を使ってゾンビ共を蹴散らせばいいんでしょ!

もうここでぐだぐだしててもしょうがないし

もうどうにでもなれ!!!  


いま思えばこんなに冷静でいられるのは

将棋部で鍛えたどんな状況でも諦めない精神力のおかげかもしれないなとか 

そんなことを考えてたら校庭から声が聞こえてきた


「ゾンビとかよく分からんし帰ろーぜ!」


「帰宅することが我らの使命…邪魔する物は何人たりとも許さぬ」


彼らは何を言っているのだろう…?

帰れるもんなら全員とっくに帰っている

だけど学校の周りをゾンビが包囲しているから

帰れない…

もちろん彼らがそれを理解していないとも

到底思えなかった


その時俺は説明書のとある文章を思い出した

その名の通り将棋部は将棋に関した能力となる

俺は将棋部だから将棋部の能力…

では彼らは?

帰宅することが指名?

つまり帰宅を活動としている部活…?

確かに彼らならやりうる…


「帰宅の極意その12…戦意喪失…」


「帰宅の極意その3!ナビゲーター!」


彼らがそう発言した

俺は説明書のとあるページを開いた

帰宅することが活動の部活…そんなの…


帰宅部しかいない


【部活能力説明書】

この説明書を手に取った時点で能力が使える体になる…帰宅部に関しては13ページに記載


【帰宅部】


能力 その他キャラ

そのの名の通り帰宅を極めた部活

帰宅の極意という技をもつ…用途により使い分けることが可能

帰宅の極意1〜15まで使用可能


【帰宅の極意その3  ナビゲーター 】


ナビゲーターとあるように

自宅との最短距離を把握する能力

公共交通機関の無事も視野にいれてナビを開始出来る


【帰宅の極意12 戦意喪失 】


帰宅の極意12は

何らかの敵対勢力により帰宅が困難になった場所の使用が望ましく

敵対勢力の戦意を喪失されることが可能

ただし戦意喪失は自分達の敵意を無くすという物で他の人への戦意は継続するので注意


「あちゃ〜これは…徒歩で帰るか〜」


「帰宅を遂行する」


帰宅部の2人がそう発言すると

さっきまでは彼らを凝視していたゾンビ達が

まるで彼らが見えていないかのように視点を外した

そして彼らは塀を乗り越え学校の外に出た…

もちろんゾンビ達は彼に危害を一切加えなかった

恐らく彼らのいう極意12の能力なのだろうと思う

帰宅部のことは一旦忘れて気を取り直おす

まず部活は大きく三つに分類される

戦闘キャラ…支援キャラ…その他キャラに

分かれていると説明書に書いてある

彼の将棋部は司令塔となり戦闘キャラをサポートするので支援キャラ

帰宅部はどちらにも当てはまらないので

その他キャラに分類されている…

恐らくこのまま放置していると

校門が破壊されゾンビが中に入ってきてしまうだろう

とりあえず戦闘キャラを各門に集合させるのはいいとして間に合うかが問題だった…

他の門は間に合うだろう…

だが…東門が間に合うかどうかは不安だった

あそこの門は老朽化で工事の予定が入っていた

恐らくどの部活も東門が破壊されるまでには

間に合わないだろう 

北門南門西門東門…このなかの門のどれか一つでも破壊されたら終わりだ

となると転送能力を使い東門に部活を送るべきだ…

だが一度転送したらあとは五分転送出来なくなると書かれている

どの部活を送るか…一番攻撃力に優れている部活は

やはり彼だろう…


「剣道部」


誤解を与えるようだが剣道部に東門を全て任せる訳では無い…時間稼ぎさえ出来れば後は他の部活が応援に来るだろう

そうして俺は連絡能力を使い皆に作戦の説明をした…


そしてこの行動が俺達の部活で生き残るゾンビ生活のスタートとなる…



現在の状況


ゾンビフェーズ1


部活レベル1


帰宅部の帰宅情報 出発

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