第6話 ロボットの巣
さて、話を戻そう。
現在私はエレキネシスを使用しロボットを消耗品の如く使用し、楽をしながらロボットの巣の奥底へと進み続けている。
念の為にドラゴニュートをカードから出して警護に出しているが、特に問題なく進むことが出来ている。
今回の探索ではどんなものが手に入るのか今から愉しみだ。
「人間か」
「初めまして、貴方がこの巣の管理者で間違いないかな?」
「ああそうだ、私の巣を好き放題にして何のようだ?」
「メイド型のロボットを探しに来たんだけど道中に居なくてね。最奥のここまで辿り着いてしまった感じ」
「…巫山戯た男だ」
「これはどうも」
「して、どうするつもりだ?」
「それは勿論、まずは貴方を支配下に置かせて貰う」
「そう簡単に行くと思うなよ!」
「だけど残念、君程度なら私のエレキネシスで十分支配下に置けるのさ」
「マスター何なりとお申し付けください」
「ここまで来ると何でもありだな」
と、ドラゴニュート。
「そうかな?
さて、君には聞きたいことがある。
ここはロボットの巣。と言うことは、ロボットの生産設備があるはずだ。
そこでメイド型のロボットの制作は可能かな?」
「はい、マスター可能です」
「お?それは良かった。
じゃ、作って貰える?
あ、材料は足りるかな?」
「それに関しては問題ありません。
新しい巣を造りその管理者を作り出すためにマターを貯めていましたので」
「なる程、そうなると他にも色々造って貰えるかな?」
「ここの設備で作れるものであれば問題なく」
「じゃ、色々と作ってももらうか」
そうして私は待望のメイド型ロボット二体の他にも様々なものを作って貰った。
空間拡張技術を使用して造った小型格納庫。
同じく空間拡張技術を使用して作られたキャンピングカー型のロボット。
悪意ある魔物やロボットを遠ざける効果のある小白曜(白曜の小規模バージョン)。
マターを消費して様々な物品を生み出す精製機。
空間中からマターを取り出す精錬機。
さらに耐衝撃・耐貫通・耐靱性のあるコンバットスーツにコンバットブーツを何着かと、各種用途に合わせた普段着も用意して貰った。
これら作り出したものは小型格納庫に収めた。
「取り敢えずはこんなものかな?
他に何かあったらまた来ることもあるかも」
「はい、畏まりました」
「で、今後のことなんだけど、今まで通り活動して。
人間への配慮はする必要はないから。
ただし、新しい巣を作るのは禁止で」
「畏まりましたマスター」
ロボットの巣から外へ出るための帰り道、ドラゴニュートが声を掛けてくる。
「良かったのか放置して?」
「ん?
まー、ロボットの巣…ダンジョンもだけど、人間側の経済に食い混んでいるからね。
下手に潰すと経済が停滞することがあるかもだから」
「それにしては、私の居たダンジョンには容赦なかったな?」
「ダンジョンはその内勝手に魔物が増えるでしょ。
だから、容赦なくね」
「そうか。
で、今後の目的は?」
「取り敢えずは大きな街に行って売れなかったモンスターカードを売ることかな?
マターに関しては特に問題ないけど、多くて困ることはないだろうし。
で、今後一緒に活動する君達には名前を付けようとおもうけど、ネーミングセンスには期待しないでね」
ドラゴニュート…ドラコ
青髪のメイドロボット…ブルー
緑髪のメイドロボット…グリーン
キャンピングカー…ピング
こうして一人と一匹と二体の一行は、より大きな街へと向かうべく行動を開始した。
イキアタリバッタリ Uzin @Uzin
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます