第9評 我が国の首相は田舎出身、あだ名がアルソックですが何か?~加藤ゆうき~

作品名:我が国の首相は田舎出身、あだ名がアルソックですが何か?

https://kakuyomu.jp/works/16817330667015423358

作者:加藤ゆうき

https://kakuyomu.jp/users/Yuki-Kato




※注意

私は今まで、感想を書く機会がたくさんありました。オプチャや自主企画に参加した時はそれはそれは10~20作品以上感想を書いていたと思います。ただ、そこでの感想は人に嫌われないようにすることを気にするがあまり、本当の事を言えないというジレンマに囚われてしまったような気がします。良いところを探して言い、言い方は悪いですが、良くない部分は敢えて伏せる。そんなやり方に限界を感じてきたので、今回の企画を立ち上げました。何が言いたいのかといいますと、今回のレビューはかなり辛口です。しかし、作者さんを懲らしめようとか嫌がらせをしてやろうという気持ちは一切ありません。ただただ、純粋に読んで、私自身が感じたこと、もっとこうした方が良くなると思うことを列挙しています。ただ、何度もお伝えしている通り、私はプロでも何でもないですし、私の意見が全てだとは微塵も思っていません。なので、あまり真に受けずに、こういう人もいるんだなぁと思っていただけると幸いです。




●1話

主人公がただの大学生ではなく、一回社会に出てもう一度大学に入り直したという設定が面白いです。ところどころに見られる社会という組織の悪い部分や政治への皮肉が見られて、これは経験者だからこそ深みの出る言葉かなとも思いました。一番最初に気になったのは情報の開示の仕方です。「一人暮らししている松永伊吹の部屋にて」とありますが、新情報が一気に出てきて混乱しました。こういうのは1つずつ開示していった方がいいと思います。そのまま伊吹と真波の会話が続いていったので、登場人物は2人なのかなぁと思ったら突然弥生が出てきて混乱しました。なので、一番最初に登場人物を全員紹介した方がいいと感じました。次に気になったのは全員の年齢ですね。弥生が現役合格の大学1年生としたら、年齢は多分18歳くらいで、真波は14個上ということは多分31~32歳くらいですかね。一番分からないのが伊吹の年齢で、弥生と真波より1学年ということは19,20歳くらいという認識であってますかね?この辺かなりややこしいので明記した方がいいと思います。同い年ならまだしも、真波は一度社会人を経験してからの大学生ですのでそこは面倒でも書くべきだと思いました。また、「一部の同学年男子生徒には敬礼され、」とありますが、これは「敬礼」の部分が「敬遠」ではないでしょうか?あとこれが一番気になったのですが、主人公がアルソックと呼ばれる理由は何でしょうか?アルソックと言われれば、某警備会社を想起するのですが……。タイトルにもなっている訳ですし、ここは本当に重要な部分だと思います。さらっと流すのではなく、1話使ってでもいいので具体例とエピソードを出して説明した方がいいと思いました。最後に伊吹と弥生が悪ふざけで真波をインスタに投稿していましたが、個人的に真波が落ち着きすぎているかもと思ってしまいました。大人だから学生みたいにはしゃいだりしないのは分かりますが、せめて「やめてよー」みたいな一旦拒否する姿勢を見せて、「まあいいか」と諦めた描写の方が納得しやすいと思いました。「ストーリーってフォロワーしか見れんとやろ? なら投稿してもよかよ」というセリフも真波ではなくて、伊吹か弥生に変えて「大丈夫、大丈夫、ストーリーってフォロワーしか見れないから」にしてもいいと思います。




●2話

ストーリーが拡散されて歯止めの効かない状態になっているのが面白かったですが、いいねが2000越えててもアルソックが無関心ぎみなのに少しだけ違和感を感じました。32歳ぐらいとはいえ、情報化社会の恐ろしさを少しは理解しているはずだと思うので、ここでのリアクションは驚きを混ぜた方がいいのではと思いました。3人の食事シーンは好きですね。学生と社会人経験者の考え方の違いが如実に表れていて自分は好きでした。消費税を気にしたりっていう描写が何気にリアルで驚きました。




●3話

長崎ちゃんぽんが食べたくなるような回でしたね。今日はリンガーハットに行ってみようかと思ったり……w冗談はさておき、犬走さんと急に会うことになったのに、アルソックがあんまり抵抗感を示さなかったのに違和感を感じました。自分だったら突然政治家と食事会と言われたらめちゃくちゃ驚きますし、伊吹や弥生に対しても何勝手に話進めてんねん!てなってしまいます。いくらアルソックが大人じみているとはいえ、こんなにポンポン話が進んでいっているのに、それを拒否する姿勢を示さないと物語に緩急が足りなくなってしまうと感じました。




●総評

話の設定や目の付け所は面白かったです。しかし、真波ことアルソックのキャラをご再考された方がいいと思います。言い方は悪いですが、伊吹と弥生の悪ふざけで今こんな状態になっている訳ですから、もっと2人を注意したり、拒否したり、諦めたりというような人間らしさが欲しかったです。アルソックのキャラとしては本人はそこまで大したことはしてないつもりなのに、周りの人が持ち上げすぎていつも上手くいってしまうみたいな人物像はどうでしょうか。とはいえ、ここは一個人の杓子定規に基づいた設定にすぎませんし、物語を作られているのは作者様ご自身ですので、その辺りはお任せ致します。




◆◇以後作者さんインタビューです。◇◆




1.簡単にあなたの事を教えてください。


――加藤ゆうきです。現在アルバイトを複数掛け持ち&通信制大学生をしながら書籍化を目指しています。カクヨムにはオープン当初から浮上しています(笑)ファンタジーやエッセイ、現代ドラマなど多くのジャンルを書きます。




2.カクヨムを利用し始めたきっかけは?


――小説応募が出版社の紙での公募応募以外にあるなんて面白そう!と直感にキタので✨




3.小説を書くことにおいて、どういった部分に魅力を感じるか?


――大体の場合登場人物になりきって書くので、複数の人生を一つの身体で体験できるのが面白いですね。




4.あなたがこれまで読んできた小説の中で、最も影響を受けた作品を教えてください。


――百田尚樹先生の「風の中のマリア」「錨を上げろ」東野圭吾先生の「百夜行」「幻夜」高橋菜穂子先生の「獣の奏者」…一つに絞れません💦




5.小説を書く上で最も大切だと感じることは?


――頭に浮かんだ光景を文章化できること。完遂すること。読者の好みに関係なく、伝えたいことが伝わること。




6.あなたの作品に登場するキャラのこだわりを教えてください。


――何かしら一点「もろい」印象を与えること。




7.あなたの作品の中で、読者に一番読んで欲しいシーンはどこですか?


――シーンと言うより、どんな文章にも「本当に?」と疑問を抱いてほしいです。




8.将来的にカクコンなどで賞を取ることを目指していますか?また、あなたは小説家を志望してますか?


――もちろん!




9.もし、あなたの小説がアニメ化、映画化されるとしたら、主題歌は誰に歌って貰いたいですか?差し支えなければ、主人公やその他キャラの声優さんを誰にしたいかもお聞きしたいです。


――男前女性キャラは、松本梨香さんや斎賀みつきさんに役をお願いしたいです。男性キャラは井上和彦さんや宮野真守さんがイメージに合うと思います。

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