第3評 鬼のいぬまに~しまうま~


作品名:鬼のいぬまに

https://kakuyomu.jp/works/1177354054888578336

作者:しまうま

https://kakuyomu.jp/users/RKRN




※注意

私は今まで、感想を書く機会がたくさんありました。オプチャや自主企画に参加した時はそれはそれは10~20作品以上感想を書いていたと思います。ただ、そこでの感想は人に嫌われないようにすることを気にするがあまり、本当の事を言えないというジレンマに囚われてしまったような気がします。良いところを探して言い、言い方は悪いですが、良くない部分は敢えて伏せる。そんなやり方に限界を感じてきたので、今回の企画を立ち上げました。何が言いたいのかといいますと、今回のレビューはかなり辛口です。しかし、作者さんを懲らしめようとか嫌がらせをしてやろうという気持ちは一切ありません。ただただ、純粋に読んで、私自身が感じたこと、もっとこうした方が良くなると思うことを列挙しています。ただ、何度もお伝えしている通り、私はプロでも何でもないですし、私の意見が全てだとは微塵も思っていません。なので、あまり真に受けずに、こういう人もいるんだなぁと思っていただけると幸いです。




●1話

1話の冒頭は老人と少年の会話から始まりました。このままほのぼのした展開で進むのかなと思ったのも束の間、急転直下の展開に驚きを隠せませんでした。強大な敵の襲撃、そして主人公の抱える大きな秘密。1話の中でこれでもかというくらい読者の興味を引く内容が矢継ぎ早に続いて、最後まで読んだ時は主人公の行く末が気になってしょうがなかったです。このことから、私は起承転結と1話で勝負をかけることの重要性を学びました。いかに読者の記憶に残る1話になるかが、大事だと感じました。+この主人公の目的が1話で明かされたのも凄く大きいと思いました。それに加えて、煌術という封師が使う神聖な力に対して主人公の内側には誰にも抑えることのできない漆黒の闇が綺麗に対比されているなと感じました。




●2話

己の内側に宿る闇に全てを飲み込まれてしまった後、主人公の憔悴しきった様子が言葉の1つ1つから読み取ることができました。そこからとある少女の出会い、盗賊の襲撃に加え、さらなる脅威の襲来、主人公の葛藤。1話に引き続き矢継ぎ早な展開でしたが、それらが同居しても全く違和感がないくらい作者さんの文章力や状況描写力が卓越していました。そして、最終的に闇を再び解放してしまうのですが、今度は絶望にはならなかった。主人公が久しく感じていなかった温もり、慈愛の心を感じた。少女によって主人公が救われた展開に、希望が見えてきました。




●3話

3話は様々な情報が解禁された回でした。主人公と少女の名前。ここまで主人公の名前が伏せられている小説も中々珍しいと思って、面白かったです。少女が襲われた経緯、封師たちが身に付けている力、煌について。そして、鬼灯というワード。これら1つ1つに目が行き、何一つ見逃せませんでした。そして、最後の展開が恐ろしく不穏なムードを残して終わりました。脅威が去ったと思ったらまた、新たな脅威が迫る。1~3話の流れが非常に美しく、読者の心を掴む物語であると感じました。




●総評

全体的な感想を言いますと、めちゃくちゃ面白かったです。今まで、カクヨムで読んだ小説の中でも正直トップクラスを争うぐらいの面白さでした。サンデーとか少年ジャンプGIGAで連載されていても何ら違和感のない内容だと思いました。しかもよくある異世界系やラブコメ系ではなく、和風ファンタジーというジャンルが個人的に刺さりました。自分は普段あやかしとSFを融合させたような作品を書いているのですが、しまうま様の作品を読んで物凄く感銘を受けました。是非私の小説のご参考にさせていただきたいぐらいです!文章表現や物語の展開の仕方も上手く、続きが気になりすぎて3話で読み終わるつもりが10話まで一気に読んでしまいました。残りの話も後日読ませていただこうと思います。おかしい所は特にありませんでした。今回は企画参加本当にありがとうございました。




◆◇以後、作者さんインタビューです。◇◆




1.簡単にあなたの事を教えてください。


――一人称視点で世界を見ているから、自分のことは誰よりも見れていない人




2.カクヨムを利用し始めたきっかけは?

――友人の紹介




3.小説を書くことにおいて、どういった部分に魅力を感じるか?


――自分の心が動くシーンを作れるところ




4.あなたがこれまで読んできた小説の中で、最も影響を受けた作品を教えてください。


――映画や漫画、アニメが好きなので、小説はあんまり。強いて言うなら、ぼくらシリーズです。自分ならどうする?と言った空想の多い子供になりました。




5.小説を書く上で最も大切だと感じることは?


――面白いかどうか。


6.あなたの作品に登場するキャラのこだわりを教えてください。


――言葉遣いや口調は自然に。行動にその人物なりの理屈を意識してます。




7.あなたの作品の中で、読者に一番読んで欲しいシーンはどこですか?


――現状は第7話です。ただ、1〜6話を読んだ場合に限ります。それ以外でしたら、1話のラストです。




8.将来的にカクコンなどで賞を取ることを目指していますか?また、あなたは小説家を志望してますか?


――取れたら嬉しいですけど、まず10万字を超えた事がないので笑

締切の中で面白い作品を描ける気がしません。小説家は無理ですね笑




9.もし、あなたの小説がアニメ化、映画化されるとしたら、主題歌は誰に歌って貰いたいですか?差し支えなければ、主人公やその他キャラの声優さんを誰にしたいかもお聞きしたいです。


――マンウィズ、女王蜂とかでしょうか?考えたことなかったです。声優さんは命を吹き込んでくれるなら誰でも。

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